精神病の少年

Nakaitsuナカイツ

プロローグ

「ああああっーー!!!!!」

「美月さん!落ち着いて!」

お前は何者だ?おいこら、何やってるんだテメエ、とまれって!


白く塗られたトイレの壁色、蛇口から聞こえる流水音と共に、心中で騒めくとまれとまれという身の行動を中断しようとする心音の下命。

…俺は…どうして、こんなこと…

(とまれ!)

俺は…俺は…お前こ…そ

「あぁぁーーー!!!」

「美月さん!美月さん!私の声、聴いてますか?」

(とまれとまれとまれ!)

いや…嫌なんだ!

肺臓や心臓の鼓動が重く、脳への血流が上昇し、脳内を熱くさせる。

(これは俺のもんだ!)

違う、お前のものなんかじゃない!

「美月さん!聞いてますか!?」

看護師の方が何度も耳元で叫んでいても、止まりそうにない。

ならば、ここでやらなければならないのは一言か二言を自分自身に言わねばならない。

いや、絶対にこれを話す。

「お前が何をやろうとも…俺は…」

そうだ、これを言わなければ…お前は…

看護師の叫び声を無視しながら、自分をコントロールできる為の一言二言を意識して口を開く

「お前は…!うるさいんだよ !さっきからうるさくて、お前のせいで全部集中できないじゃないか!くそ脳が!!」き

ちょっくら鼻を通り、息を吸う。

「あぁ、もういい…疲れた」


つづく


メモ:

今回の物語ですが、精神病を直そうとしている少年の物語です。

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