第1章
第2話
部屋の中で少年は目覚める。
眠い目をこすりながら朝の支度をして、朝食を食べて学校に行く。
そう、いくら異能に目覚めたとしても所詮人間の学生だ。
異能を持っていること以外は異能都市の外と何ら変わりない。
そう。
変わりないはずなのだ。
と言いたいのは山々だがそうはいかない。
異能に目覚めた学生が沢山いる、異能の力には個人差があれど異能は異能だ、使い方を誤れば大変なことになる。
支度を一通り終え、学校に向かう1人の少年。
彼はこの物語の主人公、
<みすず>と聞くと女性を思い浮かべるだろうが彼はれっきとした男性である。
そんな女の子みたいな名前をつけられた当人は少し気にしているらしい。
どうにかなんねーもんかなこの名前とか思いながら通学路を歩いていると後ろから
爆発音が聞こえた
また事件かなんかかなぁとか思いながら特に気にせず歩いていると、爆発音が近づいてくる。
喧嘩かなぁとか爆発系の能力者かぁとか思っているとすごいスピードで鉄の塊が頬の横を通り過ぎた。
急に命の危機に面したもんだから桐谷美鈴は動けない。
数秒固まったあと
「いや、正直薄々気づいてはいたけどさ…さすがに危ないって!桐谷さん怒っちゃうよ!」
桐谷美鈴は声を張り上げ後ろを振り返る。
後ろには見慣れた少女が1人たっている。
短く綺麗な黒髪に紺色で長めのスカートと紺色のブレザーを身にまとっているその少女は
少女は言う
「なによ、当たってないんだから別にいいでしょ」
それに対し少年はまた声を張上げる
「そういう問題じゃないでしょうが!大体通学にわざわざ異能を使うんじゃありません!あんたはたたでさえこの都市の中で7番目に強いんだからさぁ!」
そう、この都市にはランキングという物がある、強さの基準だと思ってくれればいい。
彼女は100万人は軽くいるこの都市で第7位の異能力者だ。
「まあいいわ、てかあんた通学路こっちだったっけ?」
天海恵の問に桐谷美鈴は何がまあいいわなんだと思いつつも
「ああ、電車が遅延しててな、仕方なく走ってるわけ…ってもうこんな時間じゃん。
走るかぁ…いいか?異能は使うなよ?」
一応念を押しておく
「分かってるわよ、遅刻しそうだったから仕方なくよ仕方なく」
気だるそうな天海恵の答えに桐谷美鈴はほんとかなぁと疑いつつ
「まあいいや、早く行こうぜ」
爽やかに言った
と言っても2人は学校が違うので途中でお別れだ、2人はじゃあねとかバイバイとかいって別れて桐谷美鈴は学校についた。
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