プロジェクションマッピング
両親と父方の叔父と叔母、歳の離れたいとこと行った体験型料理店。
真っ白のテーブルクロスの上にカトラリーがずらりと並ぶ。
優雅な音楽と共に照明が絞られると、テーブルが水面へと変わった。父がテーブルをなぞると水面が揺れ大人たちの間に感嘆の声が広がった。
投影された丸い葉っぱの上に早速料理が運ばれてくる。皿が置かれるたびに広がる波紋は隣の波紋とぶつかり消えていった。
かぼちゃのスープは鮮やかなオレンジ色がとても美味しそうだった。スプーンを手に慎重に口へと運ぶ。
ぽとり。
僕の慎重さと反比例するように、僕と皿の間に小さなオレンジのシミができた。
波紋が広がる。
大人たちはこれにも反応するのか!と盛り上がっていたが、僕は溢れ出る波紋が罪を見せつけてくるようで、注目しろと言っているようでとても嫌だった。
それ以来プロジェクションマッピングは嫌いだ。
2022頃 夢日記
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます