明日を思い浮かべると僕は君の笑顔を思い出すんだ。

@bykub

第2話

夕方、僕は先生と他の友達数人と居残り授業を受けることになった。「ゆうと、光の速度は真空中で秒速いくらで進むか答えてみなさい」先生が片手に教科書を持ちながら問いかける。「はい、秒速30万キロメ一トルで進むと言われています」先生は納得した表情で「正解だ!現在の物理学では光の速度は不変でこれよりも速く進むものは存在しないとされている。まぁ、あくまで今のところはだ」「物理学が進歩していけが光よりも速く進む何かがみつかりますよね?」「あぁ、そうだな。物理学も日進月歩、進歩、発展していくからな、ゆうとが80才くらいになる頃には今の常識は覆されているかもな」僕は頭を掻きながら、「80才って、もう老人か死んでるかも知れないじゃん、光よりも速い何かが発見されたらタイムマシンも夢じゃないですよね!」「ゆうとも、しわしわになる頃には過去旅行もできるかも知れないぞ」「老いぼれになってからの過去旅行かよ一っ!」「先生も130才まで生きれるならゆうとと一緒にタイムマシンで過去旅行したいとおもってるぞ」「先生とは嫌です」速攻、苦笑しながら先生との将来のタイムマシン旅行を拒む。でも、心の中で今日の朝に出会った。いつきちゃんってあの少女となら一緒にタイムマシンで旅行したいなと、ふとおもったその時、ガラガラ、教室の扉が開く音が聞こえたとおもったら可愛らしい中学生くらいの少女がトコトコ歩いて居残り授業している僕たちの元に駆け寄って来た。「うわっ!めっちゃ可愛い!どこの学校の女の子だよ。すげー美少女じゃね」隣に座って居残り授業を受けていた友達の裕也が声をあげる。「あの少女、今朝曲がり角でぶつかって会った、いつきちゃんって子じゃん。なんで僕の学校に来たんだ?」心臓の鼓動が速くなる、やばい、だんだん緊張してきた。「おいっ、君はここの学校の生徒さんじゃないだろう、居残り授業の邪魔になるから帰りなさい。」先生が少女の肩を掴むと教室の扉をおもむろに開き、帰った、帰ったと退出を促す。それを見た僕は慌てふためきながら「先生っ!ストップっ!ストー一ップ!待ってください!その女の子は僕の知り合いなんです。」「んっ。なんだ、ゆうとの知り合いか。」肩を掴まれたままの少女は綺麗な口を開き「ゆうと君に会いに来たの、そこに居たんだねっ!科学の授業はたのしい?」「たっ、たのっ...、しいけど....,.。」聞かれた事に返答しようとしたけどなんだか呂律が回らなくなってしまう。たどたどしくなってしまった。「明日のために一つ傘を買ってきたの。ゆうと君はなんでか、わかるよね?」そこで裕也が身を乗りだして首を傾げる、「傘?明日のためって、明日は晴れのち曇りで雨なんて降らね一よ。天気予報で言ってただろ、なっ!お嬢ちゃん」少女は裕也の話を屈託のない笑顔で聞いている。「ゆうと君は、お友達にも恵まれているみたいだね♪みんなにも明日の天気を伝えてくれると嬉しいなっ♪」「わっ,.....。わかっ,,,,,,。たよ伝える,,,,,,。よっ」やばい、ほんとに呂律が回らない。手汗も半端なく滲んできた。いつきちゃんと会話しようとすると緊張する。これって、もう恋しちゃってるんじゃないか僕は。「伝えてくれるんだねっ!ありがとう(๑˃̵ᴗ˂̵)それから、この傘をゆうと君にあげるねっ!ど一ぞ。」傘を差し出される、その際いつきちゃんの華奢な白い柔らかそうな腕がちらっと視界に入る。体も綺麗だなぁ一っと、おもったら余計緊張してきた、僕は極力、その顔も体も見ないようにしながら傘を受け取った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

明日を思い浮かべると僕は君の笑顔を思い出すんだ。 @bykub

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ