小説『晴れ ときどき クラウディ・ベイビー ~ 幼い姉弟と子供部屋にやってきた子雲の物語~』

@mayonakataiyou

第1話 プロローグ

 ⛅  ☁  ⛅  ☁  ⛅  ☁


 なんたって、今日はうれしいうれしい日曜日。

 それに、とってもいいお天気。

 朝の空気がきもちい~て感じ。

 ひとつ、背伸びでもして、どこかに出かけたい気分。


⛅  ☁  ⛅  ☁  ⛅  ☁


(あ、あれは……ウソ!)


 思わず、笑いだしてしまった。 

 抜けるような青空に、ポッカリ浮かんでいる大小の雲が、親子に見えたから。


 まるで、母雲ははぐもにあまえるように、じゃれて遊んでいる子雲こぐもだわ。


(あ~ぁ、子雲こぐもったら、母雲ははぐものお腹にスポーンといきおいよく入っちゃった。

 きっと、いたずらっ子よ。

 母雲ははぐももタイヘンね。)


 なんて思えてくるから、雲ってフシギ。


(大空で遊べるなんて、うらやましいなぁ。)


 あッ……。


 子雲こぐも母雲ははぐものお腹から出てきたと思ったら、また入った。

 そんなことを、何度も繰り返している。


 あんた、いたずらも、いいかげんにしなさいよ。

 母雲ははぐもに怒られてもしらないから。


 子雲こぐも⛅は、まだ気づいていないみたい。

 母雲ははぐも☁が、どんどんハイイロになっていることに……。


 あ、あぶない 。


 と思ったとたん、母雲ははぐも☁が、子雲こぐも⛅にカミナリを落とした。


“ピカ⚡” 

“コロコロ”


 おどろいた子雲こぐも⛅は、あわてて逃げだした。

 “ヒェッ”て感じで。



 逃げ足だけは早いんだから……。


 でも、そのかっこうがおかしいけど、可愛いの。


 ”フフフ”



 一体、子雲こぐも⛅ったら、どこに行ってしまったのかしら?


 それにしても、こんなステキな雲の親子に出会えたんだから、ラッキーよね。



 今日は、なにかいいことが起きそうな予感。

 楽しみ~。


⛅  ☁  ⛅  ☁  ⛅  ☁


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