バカみたいに

鈴乱

第1話


悩んで苦しんでいるのは、いつだって――


君が――、君たちが好きだからだ。


僕が場を辞する時は、君たちを潰したくないから。


僕の性質っていうのは、とっても厄介でね。


好きになったら、潰したくなる。

愛すれば愛するほど、壊したくなる。

飽きたら、壊して作り変えたい。


……好きでも嫌いでも、僕は「その場」を壊したくなってしまうんだ。


それが、僕なりの「愛のカタチ」。


でも、僕は、君たちの「今まで」だって大切にしたいと思うんだよ。


僕が壊して引っ掻き回すことが、君たちの幸せなら、いくらでも引っ掻き回す。

でも、それが君たちにとって迷惑なら、僕はそっとその場から消える。


だって……、そうしなきゃ、君たちごと……潰してしまうから。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

バカみたいに 鈴乱 @sorazome

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る