彼女と別れない方法!
新米真水
第1話 また振られた
「くそぉぉぉぉ!滝沢咲のバカー!死んだら嫌だから死なない程度に死んじゃえーー!」
俺こと高橋連はベッドの上で枕の中心を自分の目にくっつけ枕に自分でも何言ってるか分からない言葉をとにかく叫びまくって泣いていた。
「ぐすっ、ぐすっ」
何故夜中9時に高校2年生になってもこんなことをしてるかって?
しょうがないな!
完璧青年こと高橋連が教えちゃうぞ!
-数時間前-
俺は学校が5時ぐらいに終わり部活も入ってないので男友達と一緒にフードコートで談笑していた。
するとスマホがブーブーと鳴りこの時は俺の彼女だった滝沢咲からメッセージが来ていた。
【今から〇〇駅これる?】
もちろんさ!君が望むならどこでも俺は駆けつけるぜ!☆
などと思い、咲に【行けるよ】と送り俺は男友達に
「ふっ、彼女に呼ばれたので俺はおさらばするぜ」
と言い
「今日で一ヶ月、最長記録かー」
「明日には終わるだろうなー」
「まぁいつもは2日、3日で振られてるしむしろ今回は良い方じゃないか。落ちこむなって。っていう言葉を明日言うと思うなー」
という青春を謳歌出来ない者の言葉を受け取り俺はムカッとし
「別れる可能性なんて1%もありませんよ」
と言った。いや、言ってしまった。
うん、ここまで言ったら分かるかな?皆さん?まぁ説明を続けるね。
俺は自転車を急いでこぎ、駅に迎いながら、
やっと5月23日かー、付き合ってやっと一ヶ月経ったのかー。
なんて呑気なことを思っていた。
そして駅に着き、誰もが目を奪われる整った顔立ちをし、モデルのような体型をした滝沢咲がいた。
俺はどれだけ反省しても頑張っても付き合ってからすぐ別れてしまう。しかし今回はなんたって最長記録更新!
ぐっふふ、このまま結婚したりしてー!
「ごめん!待った?」
「いいえ、今来たところです。」
「そっか、あっ、その服むっちゃ可愛いぜ!☆」とおれが右手親指を立てグッチョブする。
「………どうも」
と咲は返す。
俺は初めてのデートを思い出す。俺は緊張しすぎて咲がせっかくオシャレした服装を褒めずにデートを行おうとした。そんな俺を見て咲は
「連、せっかく私オシャレしたんだよ……なんか言ってよ」と哀しい顔をされ、俺は必ず会った時は忘れずに咲は可愛いとしっかり言葉にして伝えている。
これが一ヶ月続く秘訣かな!
なんて考えていたら咲が
「実は話したいことがあって呼んだんです。」と言った。
話したいこと?何だろう?
というか何でさっきから敬語でちょっと冷たい感じなんだ?
まるで一番最初に会った時みたいだな。
……嫌な予感がするぞ。
「話したいことって何?さーきのっ!」
俺は咲から笑いを誘うためにあの有名な花より〇子の花○さんの真似をした。笑ってくれるかなって思った時、
「私達別れましょう。」
と咲が言った。
嫌な予感的中!あの花○さんも俺の的中力にはびっくりするだろうね!
なんたって3月まで月間振られ率自称県一位だった俺には簡単だよ!…
うん、普通に悲しいんだけど。そんな俺の気持ちを無視して
「別れましょう。」と咲はもう一度言った。
「……それって…こ、このか、かんけ、けいを終わらせるって…こ、ことか、か?」
あかん!ワイ泣きそう!心が泣いてる!
1ヶ月ぶりに振られると分かった俺は律儀に、か行を2回ずつ言った。律儀の使い方あってるけ?
と考えるよりもはやく咲が口を開いた。
「そうよ、今までありがとうございました。」
と咲はさっそうと去っていこうとした。
俺は慌てて咲の右手を握り
「ちょっと待って!なんで急に……」
と俺が言うと咲は
「だって……あなた……EDなんでしょ」
へっ?
誰がいったいそんなことを?
俺は朝毎日〇いるのに。しっかりたつのに!
今見せようか?と俺がヤバいことを口走ろうと思った時、咲は
「それじゃあ」
と俺の手を振りほどき帰っていった。
-現在-
「うぐっ、ぅぐっ」
ということがあったんですよ!
皆さん!ひどくないすっか!
花〇さん助けてよー!
それかドラえ〇んー!助けてー!
というか一体誰だよ!
俺がEDって変な嘘言ったやつ!
いくら振られ慣れてるからって振られるのはきついんですよね。
……はぁ…たくさん泣いて疲れた。
もし滝沢咲を学校とかで見かけたら滝沢咲より滝沢咲あんな清楚系な見た目してて性欲強いんだなーって素直に驚いている自分の方が可愛いって思うことにするもんね!
っと俺は訳の分からないことを考えつつゆっくり瞼を閉じながら「神様ー!彼女に振られない力が欲しいです ー」
なんて呟きながら寝た。
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