第82話 事件発生
「楽しいね。楽しいけどカオル。遊園地に悪い思い出あるでしょ?」
「分かるか?」
「分かるよ。神経がイカれてたもの。」
「そうか。」
「聞いてもいい?」
「あ~。うん。リンがいた頃、遊園地に家族でいったんだ。リンははしゃいで色んなところをビュンビュンビュンビュンビュンビュンビュン行っては楽しんでた。俺もそれなりに楽しんでたけど親の興味がリンばかりに向いてるのを理解してたから1人で遊園地の中をぶらぶらしてたんだよ。俺には家族なんているのかな?って思ってたら涙が出てきて隅でうずくまってた。そこに、リンが来たんだ。
だいじょうぶ?おにぃちゃん?って
俺はだいじょうぶ。だいじょうぶ。って言ったけどリンは賢いからぜんぜんだいじょうぶじゃない!わたしがよしよしする!ってよしよししてくれて。なかないで?わたしのだいすきなおにぃちゃんなんだから。ふたりでたのしも?って言ってくれたんだよ。」
「優しい妹ちゃんね。」
「そう。アイツは優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しい優しいヤツなんだよ。だからオレが絶対助ける。」
「助けようね。後、家族ならここにもいるよ?」
自分を指すハナ。
「私もカオルの家族だよ?てか家族になろ?」
「要望じゃねーかよ……けっきょ……」
バキュン!
そんな話をしている間、遊園地に鳴り響く銃声。
「お前ら!手を挙げろ~!全員ぶち殺すぞ!」
「あれは?」
「あれは?」
「あれは悪行をするモノ、カオルと同じニンゲンだよ!」
「アレがオレ?あんなみすぼらしい身体ではねーよ。」
「そうよ。カオルはシャープよ?」
横で銃声がなっても気にしないくらいまで神経イカれてきたんだな。オレ。
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