第57話 最終ゴール地点

血まみれのまま包帯とコンドームを買う。

店のヤツは笑顔で対応してたが内側は何を思ってるか分からない。変な客もう来んなとでも思ってるんだろう。


「ね~ニンゲン?」


「何だよ?モモ」


「く~変な気分!」


「変な快楽に堕ちるな。」


「じゃなくてさ?ニンゲンメグミの部屋に行くんでしょ?」


「そこしかないだろ。」


「だけど鍵ないよ?鍵ないとニンゲンは入れないでしょ?」


「確かにな。」


「確か鍵はメグミが持って行ったはずだよ?」


「よく見てるな?」


「見てるていうか取り憑いてるからね。だから入れないんじゃない?だってニンゲンは私みたいに通過できないでしょ?扉を。」


「出来たら死んでるからな。でもな。大丈夫。」


スッとだしたそれは。


「鍵?」


「合鍵すぐに作ったんだよ。」


「メグミの許可は?」


「いらないだろ。俺の家でもあるんだし。」


「犯罪じゃない?」


ピコン。悪行ポイントがプラスされた。


「犯罪まで犯すようになったんだね。偉い偉い!」


「やめろ。お前の年齢聞いてから下だと知ってその対応がウザく感じるようになったんだよ。」


「何さ。じゃあ魔界年齢なら100だよ?」


「それはよく分からないからあんまり入ってこないんだよ。」


メグミの部屋へと向かう。

そして合鍵で。

ガチャ。


「開いた。」


「開いちゃった。」


「悪いみたいな言い方。」


「悪いことしてるから悪いって言ってるよ?けど私は嬉しいからドンドンやっちゃえ!って思ってる。」


「ドンドンやっちゃえ!なぁ。まぁ俺もどこまでが良くてどこまでがダメかもう分からなくなってるからな。ドンドンやっちゃえ!って言われたらもう取り返しのつかないとこまで行くかもな。」


「それでいいんだよ!ニンゲン!取り返しのつかない場所はつまりは願いが叶う場所!つまりは最終ゴール地点なんだから!」

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