第31話 私のファーストキス!?(注_ちょいエロ)

 隣に座っていたルルちゃんが、私の袖を引張り呼ぶので振り返り顔を近付けて内緒話をするような態勢をしてきたので顔を近付けた。



「あのね、お姉ちゃん……ちゅっ♡ ……好きっ……」



 突然過ぎて、こういう経験が少ないので固まってしまった。


 ここの世界に来てから普段は、私からふざけた感じでじゃれ合っている流れでキスはしていた……だがっ! こんな流れで、不意に騙し討ちみたいに可愛くキスをされたことないよっ!?

 ルルちゃんは、理想の可愛い美少女で、薄ピンク色の髪の毛がサラサラで可愛い顔で……うわぁ……ルルちゃん!? 今、私の唇にキスしたよね!?え?はぃ?


 ルルちゃんの表情を見ると、本人もぽわぁ〜とした表情をして頬を赤くしていて、目線が柔らかくてしっとりとした小さくぷるんとした唇に目が行ってしまう。


 いや。ドラゴンだし! と思い心を落ち着かせる……そうそうルルちゃんは、ドラゴンだし……。うぅ……可愛いっていうか、ルルちゃんの反応もおかしいでしょ! なんで、ぽわ〜ってしてるのよ! ドラゴン同士でもキス……するのかな? うぅ~ん……幸せ。そんなに上目遣いで目を潤ませて見つめないでぇ……キュンってしちゃうじゃないの……



「……ルルちゃん……今のキスってなに? 内緒話をしようとして……ぶつかっちゃった!?」


「……ううん。ちゅっ♡ってしなくなっちゃった」



 したくなっちゃったって……ん? え? なんで……? 私に好意を? まさかぁ……一度はお互いに殺し合おうとしたんだよ? 更に私は……焼き鳥にして本気で食べようとしてたんだよ? あぁ……ごめんなさい! こんなに可愛い子だなんて知らなかったんだよぉ〜



「そうなんだ……? そう……それって味見とか?」


「味見? 食べないよ? ぺろっ♡ てして良いの?」


「え?あ……それは……良いけど……今?」


 チラッとスーちゃんを確認すると食べるのに夢中なのと、ルルちゃんが陰になって見えにくくなってる。あれ? スーちゃんに対して罪悪感……何でだろ? 何この気持ち……別に付き合っている訳じゃないけれども……好意を持っていてくれてるのは分かってるからかなぁ? ごめん……ちょっとだけ……ルルちゃんとキスをさせて……


 ルルちゃんを見つめると、頬を赤くさせて小さい唇を窄めて目を閉じて可愛いキス待ちの表情をして、私もルルちゃんに顔を近付けて唇を重ねると、ぷにゅ♡ と柔らかく温かい感触がすると……私の唇にニュルッとした柔らかく温かいモノが唇の中に入ってきた。


 ん? んっ!? ルルちゃんの舌!? ……舐めても良い? って聞かれてたけど……大人のキスじゃないの……うわっホントのファーストキス……かも……ドラゴンの女の子と。はぅ……気持ち……い……。


 音が出ないように舌を絡ませてお互いにビクッ♡ ビクッ♡ と体を震わせて、ルルちゃんの舌と唇の感触と柔らかさを味わった。


 これ……ダメだよ……力が抜けちゃう……でも、夜に……もう一回してくれないかなぁ……ゆっくりさぁ。


 ちゅぱっ……と唇を離すと、お互いの唾液が透明な糸を引きキラリと輝き落ちた。ルルちゃんも頬を赤くさせて目を閉じたまま幸せそうな表情をしてキスが終わったと分かると寂しそうな表情に変わった。



「……お姉ちゃん……また良い?」


「うん。もちろん良いよ……夜に、ゆっくりとね……」


「……うん」



 ルルちゃんがボーッとしながら、パンとスープを食べているのを見て、私も慌てて食べ始めた。



「お姉ちゃん……ほらぁ」



 不意にルルちゃんに、声を小さく掛けられ振り向くと、ワンピースをズラして小さな膨らみかけの……胸を見せられて口に入れていたスープを吹き出して噎せた。


 な、なに!?え?



「ごほんっ! な、なに? げほっ……」


「お姉ちゃんが……見たいかなーって思って……ちがったぁ?」



 違わないけど……そりゃ見たいけどさ……ダメだって……積極的すぎるってばっ!危ないよ……



「それ……他の人に見せちゃダメだよ……私のなんだからー」



 違ったよ……思わず、つい……私のって言っちゃったよ……保護者だから良いか♪わたしのルルちゃんだしっ!



「はーい」



 素直な返事でよろしいっ♪


 

「触らせるのもダメだよッ」


「うん。わかったぁ。お姉ちゃん……だけ……」



 違うと思うけど否定はしないよッ♪うんうん。そうそう……「私だけ……」って表現が良いねードキドキしちゃう。


 ドキドキな、おやつタイムを終えてスーちゃんを背中に背負って先に進むと、魔獣の群れが現れた。


 へぇ……こんな魔獣が出てたんだ……別に油断してた訳じゃなくて暇だったので結界を解除した。それにルルちゃんの実力も知っておきたいし。



「ルルちゃん倒せる?」


「うん……問題ないよ」



 抑えていたドラゴンのオーラを微量に放出すると、指と爪がドラゴンぽく変形をした腕を振り下ろすと、距離があるのにルルちゃんのスキルなのか、攻撃技なのか……魔獣が7体が切り刻まれた。役に立ちそうな魔石を回収しておいた。



「もう終わっちゃったの?」


「だって子供のおもちゃ以下の魔獣だし……」


「そうなんだー」



 この魔獣って……スーちゃんが中級の魔獣って言ってたよね? ドラゴンの子供のおもちゃ以下なんだ? そっか……ドラゴンの子供ってなにで遊んでるのよ……まったく。子供の時から強いのか……最強種だって言ってたしね。



「この先って何があるのかなー?」


「わたしは、ここまで来た事は無いから知らないよ」



 背負われていたスーちゃんが答えてくれた。だよね……ここまで来る必要性がないしねー魔石の採集だったら林の入口付近で良いし、他の素材も集まるだろうし。

 

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