第15話 付与魔術?素材集め?
スーちゃんと友達になり、皆で朝食を食べて学校へ向かった。
授業が終わる度に、スーちゃんとルリちゃんが私の元へ来てくれて、次の授業の用意をしてくれた。もう次の授業の用意くらい自分でできるのに……断っても、言うことを聞いてくれない。私の面倒を見たいらしい……母性本能でもくすぐるのかしら?えへへ……可愛くなってオトクな容姿になっちゃった♪ホント可愛いってお得だよねー
昼休みになると、いつもの人の来ない廊下で皆と約束をしていたので、お友達になったスーちゃん、ルリちゃん、リサと一緒に向かうと、リコちゃん、シャルちゃんがすでに待っていた。
「おねーちゃーん♪」
真っ先に反応して駆け寄ってきて抱き着いてきたシャルちゃん。出遅れてムスッした表情で歩いて近づいてきたリコちゃん。
「もぉ……シャルロッテ……邪魔です。わたしのお姉ちゃんですよ!」
シャルちゃんとリコちゃんが言い合いをしている隙に、スーちゃんが大胆に後ろからお腹に手を回し軽く抱きしめてきた。あれ?大人しくて無口な印象だったけどなぁ……でも、かなり積極的に一緒にいてくれてお世話をしてくれてたよね。
スーちゃんって見た目より結構……胸があるのね……柔らかな感触が伝わってきてドキドキしちゃう……
「ミサ様は……いい匂い……」
そう言うと肩に顎を乗せてきて、スーちゃんの髪の毛のいい匂いがしてきた。
「スーちゃんも、いい匂い……」
「……ありがと……」
「ちょっと……そこ!何してるのですかっ!むぅ……」
「そうよ。ちょっと目を話すと……うぅ……ルリちゃんもっと言って……わたし……こわいっ」
シャルちゃんが、リコちゃんの背中の後ろに隠れた。え?シャルちゃんって、私に平気で文句言ってた記憶があるんだけど?物怖じしないと思ってたけど……スーちゃんは苦手なのかな……優しいのに。言われている本人は、私の後ろに隠れてしまった。スーちゃんも怖がってるみたい。
「仲良くしようよー?仲良くしないなら皆で集まれないよ?ねーリサ?」
面倒な事は丸投げしちゃえ。えへへ……カリスマ性というか仕切りたがりで統率力があるし大丈夫でしょ!
「ミサ様……無理ですわ……」
え?何でよぉ……?別に普段通りに仕切ってくれれば良いのに……
「なんでよー?」
「無理ですわ……」
リサがリコちゃんを見つめた。あーリコちゃんに言うことを聞かせるのは難しいかぁ……私でも無理だもんっ。
「次の時間……付与魔法で素材集めしておかないと……」
スーちゃんが小さい声で教えてくれた。付与魔法?なにそれ……?素材?
「素材って?」
「一般的には……魔物や魔獣から採れる魔石かな……」
は?魔石を集めるの?今から?え?ゲームやアニメの世界じゃん!私、魔物や魔獣を見たことが無いし、戦闘経験ゼロなんですけど……
「戦闘をして集めるの?」
「……売ってる。下級貴族がお小遣い稼ぎしてる」
そう言えば……リコちゃんが初めの頃に街に魔物や魔獣が入って来ないように、結界を張っていてその維持のために魔力をって言ってたね……
魔物や魔獣って強いのかな……?低級貴族の人って倒して収集してるんだよね?もしかして……低級貴族って魔力は少ないのかもしれないけど、戦闘集団だったり?剣とか武術が得意とか……あり得そう……リサ、ヤバいじゃん……そんな低級貴族をイジメちゃって……バカなの……!?仕返しをされたらどうすんのさぁー
「そのさ……低級貴族ってどうやって……魔石を収集しているのかな?」
「それは……倒して回収してると思うけど……?」
「低級の子ってつよいんだねぇ……」
「えっと……弱い魔物や魔獣を倒しているだけですけど?」
「なんだぁ……だったら集めに行こう!?」
スーちゃんが離れて隣に来て、顔を見つめられて驚いた表情をして聞いてきた。
「あの……その様な雑用は……私がしますよ?倒した魔獣や、魔物の解体をしなければいけないのですよ?」
あ、そっか……それ……私には出来ないや……。収集するって事は……体を切裂いて取り出すんだよね……回収って聞くと簡単に思ってたけど……ムリムリ……魚も捌けないんだよ……倒せる気はするけど、回収が出来る気がしない。
それをスーちゃんにさせる訳にはいけないよね……?だったら買う方が良いよね。でも……集めにって言ってた、買いに行かないとじゃなかったよね?
「スーちゃんは買うんじゃないんだ?」
「えっと……寮のお金結構……高いから節約しないと……」
そっか……高いよね多分……あんなに豪華なんだし。両親に感謝だね!
「ちなみに魔石って価格は?」
「銀貨1枚ですかね」
2500円かー……手間と苦労を考えると、そんなものか。節約するって言うからもっと高いのかと思った。っていうことは、ルリちゃんも魔物や魔獣を倒しに行くのかな?ルリちゃんも解体とかするのかな?
「ルリちゃんは魔石ってどうするの?」
「……わたしは……えっと……解体が苦手なので購入します!無理です……」
「スーちゃんは……得意なの?」
「得意ではないけど……苦手ではないですね……」
「それじゃぁーさ、スーちゃんから買うー!良い?」
「わ、わたしもスーちゃんから買う……」
「私も、スーさんから購入を致しますわ」
驚いた表情をして頷いてくれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます