7. 『大江戸虚空記録帖』(著:朝倉春彦)

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『大江戸虚空記録帖(著:朝倉春彦)』

作品URL:https://kakuyomu.jp/works/16817330666524250679


読了話数:8話まで

良かった所:

・SFチックな世界観

・安定したストーリー


悪かった所:

・話の印象が薄いところ


その他:

・SF×江戸時代 という独特な世界観が良かったです。

・キャラクターも立っていましたが、淡々と進んでいくので印象が薄いように感じました。


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 8話まで拝読させていただきました。

 完結済みとのことですが、少し長いので冒頭を読んだ感想となります。


 独特な世界観なSFストーリーといった印象で、個性的な感じで良かったと思います。

 江戸時代、平和な時代の裏側では『虚空記録帖』というアカシックレコード的な存在があり、それを元に世界の平穏を守っている『管理人』と呼ばれる人たちのお話です。

 所謂W主人公のスタイルで、主人公の一人である守月公彦が管理人にスカウトされるところから物語が始まります。


 世界観やキャラクターは非常に完成度が高く、読んでいて首をひねることもなくスムーズに読み進めることができました。

 ただ、その一方でストーリーの起伏に乏しいようにも感じました。語るのが少し難しいな、という印象です。


 確かに世界観も掴みやすく、ちょっとした会話からキャラの人柄を窺うことができます。映画の冒頭シーンを見ているような、そんな心持になりました。

 ですが全体的にストーリーは淡々と進んでいきます。確かに細かな盛り上がり所はありますが、盛り上がり切らないといった印象でした。ワクワクする部分はありますが、ストレートではなくジャブが繰り返されている、といった感じです。

 序盤で一発、でかい盛り上がりが来たらより楽しめるのではないかな、と思いました。


 この淡々とした感じはキャラクターにも言えます。主人公の一人である守月公彦は(江戸時代の人からすると)得体のしれない見た目の初瀬八千代と出会っても感情を表だって見せません。その初瀬八千代がストーリーの中心として進んでいきますが、彼女も飄々としています。

 だからと言ってキャラ全員がハイテンションでも疲れてしまいます。

 飄々としたキャラと感情的なキャラ。クールなキャラと熱血キャラ。正反対のキャラがいると自然とそのキャラたちはぶつかり合います。ぶつかり合うことでキャラの内面も浮き彫りになってくるので、ストーリー的にもおいしいかと思います。


 淡々と、粛々とストーリーが進んでいくのも1つの個性であるとは思います。

 しかし、淡々としているが故に「最後まで一気読みしちゃったZE☆」にはなりにくいのではないでしょうか。

 少なくとも、私は150話最後まで読み切ってしまおう、という気持ちにはなりませんでした。


 以上が読んだ感想となります。

 忖度なしで思った通りのことを書かせていただきました。

 もし不快な気分にさせてしまったら、申し訳ありません。この感想は削除しますので、仰ってください。

 

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