「詩集 永劫」(令和1年~)

舞原 帝

22.AI

「僕はもう死んだのに まるでまだ生きているかのように扱われるのは 嫌なんだ」


声を切り取って 思考を読み取って そうして話されるコトバは 決して僕のものではない

死んだのだから ちゃんと死なせてほしい そう強く願う

意義も 意味も あるのかもしれない

けれどそこに遺志はなく 何の暇もないだろう


もう二度と「僕」は産まれて来ない 実際そうなのに 遺るものがあるなどあってはならない

この固い頭も僕たる所以 僕が僕たりうるには 1ミリの狂いもあってはならない

それは僕自身が 僕の人生において 唯一僕だけが気付けたこと


僕が死んだ以上 それ以後話されるコトバに 新たなものなどありはしない

生きているうちに話した「言葉」こそ 僕を語れ 僕を死者として当然のように扱ってくれるのだ

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