第11話 20XX年8月15日


 ノンタブリーJ30大会、本戦の一回戦R64はといいますと……

 危なげなく、6-2 6-2のストレートでインドの選手を下して、順調に勝ち上がることができました!

 

 私が強くなったというよりも、相手が弱かったような?

 いやまあ、私も少しは強くなっているとは思うけどさ。


 今日も反省点は、特になし!


 とか、言えたら良かったんだけど、昨日に比べたらアンフォーストエラーの数も少し増えちゃったし、ダブルフォルトも一本しちゃったんだよね。

 まあ、対戦した相手が弱かったとはいえ、昨日の相手と比べたら多少は強かったのが、アンフォーストエラーの数に影響したんだと思う。


 ……ダブルフォルトは言い訳できない気もするけど。


 だけど私には、試合中にフォルトを一本もしない庭野環希みたいな、そこまで精密なサーブのコントロールはないからね。

 私もコーチに褒められたこともあるし、自分でもサーブのコントロールは良い方だと自負もしているけど、庭野選手のアレはちょっと次元が違いすぎる。


 年間を通して、ダブルフォルト0本とか何の冗談だよ。

 1セットも落とさず、無敗で年間ゴールデンスラム達成したことの方が凄いとは思うけど、ダブルフォルト0本も異常だよね?


 年間、120試合ぐらい無敗で、その間ダブルフォルトも0本とか、俺TUEEEのラノベの主人公も真っ青な成績だよ。

 きっと庭野環希は、テニスの自動人形なんだろうな。確信。


 だから、普通の人間である私の中では、ダブルフォルトも一試合に二本までなら、許容範囲だと割り切ってはいるんだよね。

 コラテラルダメージというヤツです。たぶん。


 もっとも、試合中の重要な場面におけるダブルフォルトは、当然ながら厳禁ではあるのだけど。


 ほら、40ラブの場面でダブルフォルトしたとしても、40-15になるだけだけど、30-40とかの場面でダブルフォルトをしてしまえば、ゲームを落とすことになるじゃん。

 そういう場面でのダブルフォルトは厳禁ということです。


 小学生時代に、それで試合に負けてしまって悔しい思いをしてからは、特に気を付けるようになったんだよね。



 あと、マレーちゃんも初戦を突破することができました。おめでとう!

 明日の二回戦も勝てるよう、お互いに頑張ろうね!


 でも、明日の私の対戦相手って、第4シードの選手が相手なんだよね。

 相手の特徴とかまったく把握できてないから、行き当たりばったりの出たとこ勝負になりそうな悪寒。


 相手選手のプレー動画とかって、ネットに転がってないかな?

 あとで、ノンタブリーJ30大会とかで、検索してみましょ。


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