楽しく殺ろうや〜戦闘日常を添えて〜

空野 猫

第1話 研究所ラファエルは日々暇である

白い壁に淡い青色の床、机には研究用の液体などが散らばっていたり、フラスコが置いてある。

周りが研究に囲まれているこの場所は、【研究所ラファエル】。

とある研究者が人助けを繰り返した果に作られた秘密基地のような場所である。


そこにいるのは二代目の所長。初代の息子である、ノース=クラウルだ。


「うーん最近人が来ませんね。」


だが救うべき人が居るのに、彼の元に救うべき人は来ない。

この場所は救われたい人が何故か自然とやってくる不思議な力を持っていたが、今年はあまり人が来ない。

父の書いた研究資料も漁り尽くしてしまったので退屈をしている。

父の名はソウス。だが母の名前は知らない。


「ちょっとだけ街に出かけましょうか。」


彼の暇は限界なのだろう。出かける準備をする際も常につぶやいている。

指の黒く長い爪が折れないよう物を取り、バックに詰めていく。


「このくらい持っていればいいでしょう。さて、どこに行きましょうかね。」


そう言いながら、彼はドアを開けようと、ドアに手を掛けた。


その瞬間

―――――――――――

ピンポーンと音がした。

―――――――――――


ノースは目を見開いた。

ドアの向こう側を見るドアアイを見ると、そこには人がいた。


「どなたでしょうか?」


そう問いかけてみると、


「あの!前々からファンでした!!好きです付き合ってくださあああああい!!!」

「...え?」


まさかの知らない人から告白を受けるのであった。

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