第10話 我が家唯一の癒やしです!(ムフー!)


「どうすればいいー? 助けてマリアー!」


 我が家のマリアはかわいい。

 いつ見てもかわいい。


 最高。癒やされる。我が家の救世主青い狸だ。


「今度はなにしたのよ、鈴。」


 マリアが優しく聞いてくれる。


「王様に喧嘩売られたー!」


「はあぁぁ!何言ってんの!」


「王様から重労働を命令されたんだよー!」


「ああ。力を衰えさせるためにってことね。」


「そうなんだよー!」


「でも、そればっかりはどうにもできないじゃない。」


「でも、回避する術とかないの?」


「えぇ。特には・・・ あっ。」


「え! 何々!」


 マリアは何か思い浮かんだらしい。さすが我が家の救世主。


「あえて鈍感キャラを演じてみるってのはどう?」


「ど、鈍感キャラ?」


「ほら、遠回しの喧嘩とか、貴族はよくやるでしょう?」


「たしかにやるねえ。」


「全部、鈍感だから理解できないってことにすればいいのよ!」


「確かにぃ!」


「じゃあ、解決したし私から離れてくれる?」


「嫌だ!」


 私は必死に幼児退行を始めた。

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2024年9月21日 17:00 隔日 05:00

鈍感キャラを演じる私、王子様からの求婚が激しすぎて化けの皮が剥がされそうなんですが、一人悶絶して耐え切ります! 灯火(とうか)@チーム海さん @UMIsandayo

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