第一章 領地改革編
第4話 知恵を使いなさいよ!知恵を!
領地を改革するには、まず現地を見にいかないとね!
…ということで、領地の見回りから始まる。
「うーん。作物が萎れてる気がするなぁ。」
見るからに周りの畑の作物は萎れている。ところどころが茶色に枯れ、土が乾燥し切っている。
「領主代理様、お言葉ですがこの畑は潤っております。」
「いやいや、そんなことないわよ。」
「いえ、他の畑をご覧ください。皆、作物は萎れているのです。」
「え? 嘘でしょう……」
いや、あんなの作物とは言わないわよ。
ちょっと、農業から改革が必要みたいね。
╋╋╋╋╋
と言うわけで、領民の長たちに集まってもらった。
なんか、みんな顔が浮かないわね。
「今回、領主代理を務めることになりました、リンと言います。よろしくお願いします。」
とりあえず、挨拶から入る。
なにか、ざわめいてるけど何かあったのかしら。
「とりあえず、農業から改革していかないと財政難なので皆さんの農業の方法を教えてください。」
そう言ったけれど、誰も返事をしてくれない。
まあ、いきなり言ってもわからないか。
「まず、作物が枯れかけていたけど水やりはどうやってるの?」
まずは第一の問題。水について聞いていく。
「水は近くの川から桶で運んでいます。」
「え? 水路は引かないの?」
「す、水路というのは、何でしょうか?」
「そ、そこからなの?」
これは、思ったよりも問題が大きいかもしれない。
「じゃあ、肥料はどうなってるの?」
「ひ、肥料とは何でしょうか?」
あ、だめだこれ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます