23話【生徒会】


ロウソクの炎1本で照らされる教室。窓は黒色のカーテンで遮られているためかとても暗い。そんな教室に俺たちは何故か集められた。集まったメンバーは5人だけ。全員を見るに生徒会のやつだけのようだ。


そもそも生徒会とはなんぞやという人もいるだろう

この学園での生徒会は別名『ヘキサゴン』と呼ばれており、最高権力者の生徒会長を筆頭に連なる組織だ。


やろうと思えば教授をクビにすることも出来る。校則も変えることも可能だ。だが生徒の3分の2以上の同意があってこそだけれども。そして生徒会に入るには実力、頭脳共にずば抜けて優れてなければならない。そのため生徒会に入ろうと争いが起こることもある。

 

「ッチなんでここに集められたんだよ。しかも電気ついてないしよ」

 そう俺は舌打ちをし、足を机の上に乗せた。

「知らないわよ。私もなんで集められたか分からないし」

 自己紹介が遅れた。俺の名前は生徒会庶務担当の

【スピカ・バルテス】だ。先程話したのは生徒会会計担当の【アルゴル・レイン】だ。


彼女は長い髪の毛をクルクルと手で巻きながら椅子の上で三角座りをている。生徒会の中でも手先が器用であり、計算がとても早い。そのため会計を任されているとか。


「生徒会長はまだ来ないの?」

 そう寂しげにいった。こいつは生徒会副会長の

【セシル・ベガ】いつも赤色の髪にばらの花をつけてるのが特徴だ。

生徒会長とはとても仲が良く付き合ってるのではと噂されている。


「生徒会長様はいつも通り遅刻ですか~」

 こいつの名前は生徒会会計担当【リギル・コリウス】だ。いっつも覇気がなく、やる気のないやつだ。俺からしたらどうして生徒会に入れたのかいつも疑問に思う。


「そう言わないのよ~彼だって多分忙しんだから~」

 そんなふわふわした感じで言ったのは

【メメント・モリ】学園の三大美のうちの一人と言われるほど容姿が整っており実力も頭脳共に文句無しの才能を持ち合わせているそのためか毎日告白されるほどだ。しかし彼氏がいるらしくそれを隠しているだとか?真相はおれもわからない。


「本当にあの筋肉バカは何をしてるんだか」

俺は待つことが出来ず机をおもいっきり叩きながらいった。生徒会長だとしても約束は守って欲しいものだ。

「生徒会長様はきっと来られますよ」

 

 そんな時だった。廊下からコツコツと誰かの足音が聞こえる。みんながみんな生徒会長が来たんだと確信した。しかし不可解なことに足音は1人だけではない気がする。もう1人誰かの足音が聞こえてくる。足音を殺しているようだが耳を立てれば微かに聞こえてくる。


俺は慌ててマナの気配を探ると、どうやらマナをうまく制御が出来ていないように感じる。が、あれは偽りの情報だ。さっきまでうるさかった教室だったが一気に静かになった。


正体不明のマナの気配にみなが警戒している。未熟者ならその制御できてないマナの気配に侮られ、格下と見るだろう。マナを制御できてないと特有の波が現れる。が、そいつは波が思いっきり出ているが一部分が真っ直ぐと制御されている。簡単に言うなればマナを圧縮しているのだ。その密度は凄まじく軽く俺らの10倍は有している。


(この気配只者ではないわね)

(そうだな。なかなかの強者に違いない)

(そのうちの1人は生徒会長だけれども誰といるの)


俺たちは目線だけ会話することにした。魔法を使って

会話する方法もあるのだが、正体不明のそいつにバレる気がするのでやめておく。そして生徒会長とそいつは1歩2歩とこちらに近づいている。自然と額から汗が流れ出ており、体も震えてきた。

(武者震いってやつか)


 震える体を必死に止めているうちにを 生徒会長である【ラウザー•アルタイル】は教室の前まできて扉を3回ノックした。

 俺ら生徒会員は席を立ちみんなでいっせいに述べた。


「お待ちしておりました」

「おう、お前ら挨拶をありがとう。お入りください、アリエス教授」

「ありがとうね」


 そういい教室に足を踏み入れた。見た目は20代くらいの女性でと言ったところだろう。名前を聞いた限りではコネで学園に入ったと噂されていた教授だったが噂とは裏腹に実力は有している。そして彼女は頭に被ってたフードをとり、自己紹介を始めた。


「4番目星座契約者のアリエス•エプリリスと申します。今度行われる体育祭の責任者となりましたのでみなさんよろしくお願いします」


 そういい、アリエス教授はお辞儀をした。俺はいつもなら舐めた態度を取ってたであろう。しかし本能が囁いている。これは従わないと確実に殺されてしまうと。しかしながら教授が先程述べていた星座契約者だと言うのにはどうしても疑問を抱いてしまう。


見た目的には俺らと大差ないはずなのにどうしてだろうか。そんな中生徒会長が口を開く。

「これからこの1ヶ月間体育祭の責任者として共に行動することになったから共に体育祭を成功させよう!」


俺は少し震える声で

「おー」

 というのであった。

 (教室明るくしてよくね??)


 

 

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