第3話最近のラブコメの告白シーンは早すぎる!!
さて、髪を切って自信がついたところで……
「うわー俺ってイケメンだな~やっぱこの顔面に惚れ込んだんじゃ……」
自信どころじゃなくて、調子に乗ってるな……おい!主人公!目を覚ませ!
「とりあえず告るか~このままハッピーエンドで俺も恋もついでにお前も幸せになる。これでいいじゃないか」
やだよぉ。イキリ陰キャが告って終わるラブコメ何て……
「ウザッ!!もう陰キャじゃねぇよ」
と言うか周りを見ろよ……
「周り……?」
描写してないだけで……
「ウチさっきも言った気がするけど、独り言はダサいよ。というか、独り言もダサいよ」
まだ美容院だから
「描写!!」
※※※
「もうお嫁にいけない」
おいおいどうした?そんなベッドの隅で縮こまってさっきの自信はどうした。それとお前がなるのは、お婿だ!それと話変わるけど腕のギプスは明日取るんだよな?
「だいぶ話変わるなぁ……そうだよ。と言うかずっと俺のことを見てたんだろ?わかるもんなんじゃないのか?」
いや読sy……じゃなくて確認でな!うん確認、確認だ!
そうかぁ。明日外れるのか……よし明日、ギブス外したら告白だ!行くぞ主人公!
「へっ!?早くない!?もう!?」
そうだよ。早ければ早いほどいいだろ?と言うかそんな感嘆符つかうな!あとでクレーム来るから!
「なに?感たん?なんだって?」
もういいよ……主人公が小学校程度の国語すらわからないと言う事が分かったから
「ウザッ!別にわかるし、ただ聞こえなかっただけだし!」
※※※
『キーンコーンカーンコーン』
よし授業終わったな。俺が合図したらヒロインを連れ出せ!三、二、一で行くぞ!三、二、やっぱ……
「神谷さんお話があります」
「えっ!」
今は話かけちゃいかんじゃろ。ヒロイン、友達としゃべってたじゃん!何やってんだよ主人公!そんなことをしたらヒロインは……
「いいよ?」
「ヨシ!」
いいんかい!これは思ったより主人公に惚れ込んでそうだな……主人公、このままヒロインを屋上に連れて行ってハッピーエンドにしてこい
「神谷さん今から屋上いきませんか?」
「わかった」
「まじか!?」「まさかの貝木が!?」「どうせ罰ゲームだろ」「どうなんのかな?」「どうせ無理だろ」「いやでも神谷さん貝木のことよく見てたしワンちゃん」
おお!主人公今の一言で教室での話題がお前に持ち切りだぞ。さてあとは告白するだけ頑張れよ!!
※※※
おい!主人公!ここまで来て「やっぱ何でもない」なんてできないからな。教室の話題は今お前のことで持ち切りだろう。断られるならまだしも、逃げたとなれば大バッシングは避けられ……
おっとケツを叩く必要はなさそうだな。言ったれ主人公!
「神谷さん!俺あなたのことがずっと前から好きでした!付き合ってください」
言った~!ゴールイン!これで今回の「仕事」終わり!パーっと飲むか!今回は楽だったな~。なんせ主人公がこっちの声聞こえんだもん。うしそろそろお迎えの光が……ってまだヒロイン返事してねーや。とわ言ってももう決まってるようなも……
「お断りします」
「へぇ?」
の。へぇ?え!なんで!?最低限のフラグ管理はしたはずだぞ!?なぜ……
「そして」
「へぇ?」
「天の声さん私はあなたが好きです!付き合ってください!」
へぇ?ん?
「ナレーター!お前NTRやがったなぁ」
寝とってない!寝とってない!自分でもどうしてこうなったんだかわからないんでって。
「いえ、わからなくていいんです。それが恋。それが愛。私はあなたに恋をしている。私はあなたを愛している」
やべぇ……ってか俺の声聞こえてる?え!?二人もいんの?俺の声聞こえるヤツ。こんなの初めてなんだけど……
「私は天の声さんの初めてをいただいてしまったわけですね」
「え!?ちょっと待ってよ!神谷さん!君俺が好きなんじゃ……」
「なに言ってるの?ろくに努力もせず。ただ毎日を怠惰に生きる人のことを好きになるわけないじゃん」
「んじゃぁ俺に近づいたのって……」
「うん!天の声さんのお声を聴くため!」
「うわーん!NTR、NTRだ~!」
だから寝とってねぇって!え?ヒロインちゃん本当に……
「ヒロインなんて、そんなよそよそしい呼び方しないでくださいどうぞ私のことは恋と呼んでください」
えっ!いやーヒロ……
「「恋」と読んでください!」
あー恋さん?
「「さん」呼びですか……まぁいいですここから距離を縮めましょう。私、傷ついたんですからね?何度も何度もヒロイン、ヒロインって……」
「うわーん!NTR、NTRだ~!」
主人公さっきからそれしか言わねぇな!
※※※
あとがき
なんとか、だせた……
ここまで読んでくれてありがとうございます。
評価、レビュー、いいね、コメントをしてくださると、作者が喜びます!!
次回 「ナレーターがメタ的考察をしちゃいけない」
お楽しみに!
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