プロレタリア桃太郎

師走 先負

プロレタリア桃太郎

 むかしむかしあるところにおばあさんとおじいさんがいました。

 おじいさんは芝刈りをおばあさんは川で洗濯を生業としていました。


 おじいさんとおばあさんはある日こう思いました。「前時代的生産を強いられており、資本主義経済で疎外されている労働者達に自由をもたらし王政を打倒するべきだ。」と。しかしおじいさんとおばあさんには過激な革命精神や若さはすでにありません。そこで児童労働を強制されている若い同志を探しに川に行きました。川に行くとそれはそれは勇敢そうな若者が「起てよ、起てよ、労働者よ!Вперёд! Вперёд! 」と歌いながら労働をしているではありませんか。おばあさんは彼に餌付けをすることにしました。おばあさんはたまたま持っていた桃を一欠片彼にあげ問います。

「同志。共に戦いましょう。名前はなんですか?」

「名前なんてものはつけられたことがありません。私の名前は無いのです。」

おばあさんは彼に桃を食べさせたことから桃太郎と名付けました。


 桃太郎が無事成人した頃、多くの労働者も不満を持ち始めていました。

桃太郎はおじいさんとおばあさんにこう言いました。

「我々労働者を動物のように扱い、搾取してきた王を退治してこようと思います。王のいる宮殿に行くので、きびだんごを作ってくれますか?」

するとおじいさんとおばあさんは、きびだんごと'パンと平和'思想を持たせてくれました。


 桃太郎が王の宮殿へ向かっていると、小隊規模の軍人イヌがやってきて言いました。

「同志桃太郎。おこしにつけたきびだんご我々にくださいな。」桃太郎は「私は今から王を打倒しに行くのだ。私の思想に同感するのならきびだんごをやろう。同士たちよ。」

軍人は桃太郎の同志になってついて行くことになりました。

桃太郎が軍人を同志にした後王の宮殿へ向かっていると、下級貴族サルがやってきて言いました。

「同志桃太郎。おこしにつけたきびだんご我々にくださいな。」桃太郎は「私は今から王を打倒しに行くのだ。私の思想に同感するのならきびだんごをやろう。同士たちよ。」

下級貴族はパンと平和をかかげてついて行くことになりました。

桃太郎が下級貴族を同志にした後王の宮殿へ向かっていると、農民キジがやってきて言いました。

「同志桃太郎。おこしにつけたきびだんご我々にくださいな。」桃太郎は「私は今から王を打倒しに行くのだ。私の思想に同感するのならきびだんごをやろう。同士たちよ。」

農民は槌と鎌を持ってついて行くことになりました。


「あぁ。あれが王の宮殿だ。」

 王の宮殿はとても豪華で東洋のエルミタージュと言われるほどでした。農民が門の鍵を槌で壊すことになりました。そこへ桃太郎と軍人と下級貴族が襲い掛かります。

軍人は王の親族を捕らえ無抵抗のうちに倒します。

下級貴族は財産を没収し上級貴族を拘束します。

農民は王の周辺人物に様々なことを行います。

桃太郎も銃を持って戦い、とうとう王も降参しました。


 桃太郎は王を捕らえ超法規的殺害をした後、王の財産を全ての国民に均等に配分しました。

 桃太郎はこの国の書記長になり、皆が平等な幸せな世界で国民と仲良く暮らしましたとさ。

 めでたしめでたし

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プロレタリア桃太郎 師走 先負 @Shiwasu-sembu

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