第46話ため息の後

ブレス。

繰り返す日常に、揺れるブレスレット

胸に下げた数々のドラマが宿っている

歩調を合わせて、歩いていく、隣に誰もいないから、独りきりの回帰線は、切り続けたカードの後に、夢の跡。

足跡を残して、繰り返す、ハミングの音に、合わせて、手拍子を打つ。

返ってくる木霊は、山並みの眉毛の湯気の後。

祭りが終わって、少しほっと息を吐くと、夜がやってくる

超えられない線を超えたいと願った今の時空に居間でお茶を飲む、今が叫んでいる。

耐えられないような、ドミノ倒しに、起き上がると、視線を移した、鏡に映す背景のように。

バックグランドミュージックに、酔いしれて、冷めない夢が、お茶の冷める距離を信じている、独りきりの晩に、鳴らすノイズは、ブルース。

青ざめた顔をして、何を想うのかといって、思い出す、何をときかれて、返事はできない。

ただ、横にある本を開いたら、しらけるから、しけった海に、投げ込んだ、ボトルに込めた空白の瞬間を込めると、鳴いている僕の後ろで、バックノイズ。

ドキドキするような虚無が、僕を追い越していく。

ドキドキするような虚無が、僕を追い越していく。

何度も立ち止まった若かりし頃、傍らには、ロックミュージックとブックと群衆があった。

僕は無力な瞬間に、息を吐いて、それが雪に変わるなら、ため息を漏らす。

雪景色は、ため息に似ている。

と言った詩人の顔には、青ざめた虚無があって、やりきれないトキメキの後に、ハグを待っている。

でも、でも、と戸惑うなら、窓を開けて、空気が忍び込んでくる、

ライトはそっと小さくついている。

ライトはそっと小さくついている。

ピンボールをついたら、ジュークボックスのメロディが、野蛮なソウルを慰めた。

そんな幻に、孤独の背中を追っている

そんな幻に、孤独の背中を追っている。

追い越せない車にいら立ったボーイたちの声に、酔いしれるガールの夢が、路上に転がった空き缶を蹴る少年の虚しさを、ため息が包んで、今日も雪が降る。

街に調和する風景に愛を込めるように、ため息の後を、追っていた。

ああ、何かいいことないかなと歌う少女の、後ろ髪に、惹きつけられる僕は、彼女の黒髪に、アッシュがかかっているのを見つけて、大喜び。

そんな発見に、ときめくなら、本を閉じて、路上の夢に、言葉をかける。

返事はないので、またいら立って、立ち止まるたびに、ボーイ&ガールの胸騒ぎに、繊細なバラードを送った路上詩人に言葉を贈る。

何ていう幻に、流された明け方に、そっと涙したなら、バックノイズのブルースが、ジュークボックスで息づいている、そんなため息の後に、僕たちの車は、サイケデリックのメインストリートでクラッシュして、空き缶に残った炭酸が弾ける。

また戸惑うから、がらくたのような言葉を捨てて、ガールズトークに着飾ったあどけないドラマに恋している。

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