学校にて…
◆◆◆ (side朱里)
朝はやっぱり眠たい、うん。
今日も朝6時にアラームを設定していたはずなのに「眠い」とスヌーズしていたら6時40分になっちゃったよ。
はあ、今日は学校で大事なイベントがあるって言うのに…
まあイベントって言っても文化祭とかそういうのじゃないよ。
そう!今日は休憩するには最適な自習という時間があるんだ。
でも時間が結構やばい。早く着替えて学校に向かわないと間に合わないかもしれない。
と、とりあえず…歯磨きとかをしないと…
私は焦りながら制服に着替えて、そして朝ごはんを詰め込んで家を出た。
学校までは電車で50分くらいのかかる。いつもは7時の電車に乗って始業ギリギリに行ってるんだけど…
今の時間は6時55分。駅までは5分くらいのかかるから、7時の電車に乗れないかもしれない。
間に合うかな…
そして私は電車に乗るために全速力で駅に向かって走った。(ただしそんなに速くない)
セーフ!電車にも間に合ったし学校にも間に合った〜(危なかった〜)
ふぅ、面接が終わった後に緊張が遅れてきたせいで昨日の夜はしっかり寝れなかったんだよな…
まあ、最近はなんでか知らないけど寝不足日が多くなってきてるからね。
私が教室のドアを開けると友達の雫が声をかけてくれた。
「おはよう朱里!最近遅刻気味じゃない?」
「いやあ、なんか最近しっかり寝れなくてさー」
雫は私の登校時間とかいろいろ気にしててくれるからお母さんみたいだなあ、と思ったらもする。
そしてしばらく雫と話をしていた時だった。
授業が始まった事を告げるチャイムが「キーンコーンカーンコーン」と鳴ったのだ。
しまった!雫と話していたから教科書とか筆記用具を出せてない…
まさか雫…と思いながら雫の方を見ると少し笑っていた様に見えた。
昼休みの時に問い詰めてやろう…
私は先生がまだ来ていない事を確認して用意を急いで始めた。
ふわぁ…おかしいなあ、なんでこんなに眠たいんだろう。
先生にこの大きな欠伸を見られたら「夜更かししたか?」と言われてしまう。
そしたらクラスのみんなに見られちゃって恥ずかしから絶対に避けないと…
私は授業中、頑張って欠伸を噛み殺し続けていた。
そしてとても退屈な授業を4時間聞いて休み時間になった。さあ雫に問い詰めてやろう。
あれ?雫が見当たらない。どこに行ったんだ…
まあ雫は私以外にもたくさん友達がいるし(私?友達少ないよ?)食堂とかで雑談でもしてるんだろうな。
ちょっと周りの人に雫がどこに行ったのか聞いてみるか。
「ねえねえ、雫の場所知ってる?」
「あー中村さんなら何人かと一緒に食堂行ったよ。」
「教えてくれてありがとねー」
こういう時あんまり話した事ない人に聞くこともあるからなんか嫌だ。一応お礼くらいは言っておくけれども。
じゃあ食堂に向かうか…朝のことを早く問い詰めてやらないと。
なんかさっきの男子の顔が赤かった気がするけれど体調でも悪いのかな?
熱を計るようにいってもよかったかもしれない。
食堂で問い詰めるついでに昼ごはんも食べないと…朝の二の舞になるのはごめんだからね。
おっ雫発見、今は1人みたいだから話しかけても大丈夫そう。
「雫?今日の朝もしかして私を引っ掛けた?」
「ん?なんのこと?」
これは確信犯だわ。このとぼけ方は漫画とかでよくある典型的なやつでしょ。
「朝雫と話してたら教科書とか用意するの忘れたんだけど?」
「いや、別に引っかけようとはしてなかったんだって!流石の朱里でも授業の用意もしないで私と話すなんてことはあり得ないと思ってたもん。」
そりゃそうでしょ!?話してたら時間気にしないじゃん!?
雫は私の様子を見てため息を吐いていた。
「雫だって人と話してたら授業の準備くらい忘れるでしょ!」
って言おうと思ったけど雫は学校内でも屈指の真面目だったのを忘れてた。
ふざける時はふざけるのに真面目な時は真面目って最強すぎない!?
この後の時間は自習で、眠たいからさっさと寝ようと思ってたんだけど気になってしまったことがある。
私ってもしかして扱いやすい!?
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