勇者と聖女の明るい青春ライフ♪(1)

大和奏時

プロローグ

西暦せいれき2024ねんがつにち先勝せんしょうあさ東京とうきょう高天原たかまがはらきゅう調布ちょうふ市)――



 都立とりつ高校こうこう3年せい本生もとじょう優人ゆうと(18さい、5月5日うまれ)』が、実姉じっし帝都ていと大学だいがく1年生『本生奈央なお(18才、7月7日生)』と、いえからえきまでのみちあるいています。

 ちなみに、優人と奈央は、自覚じかくけい美男びなん美女びじょです。


 それと、優人の右肩みぎかたには、立体りったいアバター『黄色きいろいヒヨコ』がっかっています。

 奈央が、黄色いヒヨコ『ピヨちゃん』にはなけます。


「ピヨちゃんて、優人がたおした、魔王まおうなんだよね?」

「そうぴよ‥‥そして、いまのピヨは、聖女せいじょぴよよ」


「優人って、つよかったの?」


よわいぴよ‥‥

 勇者ゆうしゃあかしで、魔王の証を、相殺そうさいするインチキで、ったぴよよ!」


「なんだ、弱いんだ‥‥」

「けど、やさしいぴよ♪」


 ピヨちゃん(じつはセクシー美女)が、そんなふうに、なくこたえました。

 優人が、何処どことなく、れています。



 ところが‥‥突然とつぜん、奈央の身体からだかがやきます。しかも、足元あしもとでは、ひかり紋様もんよう魔法まほうえん』が展開てんかいされています。

 いきなり、ピヨちゃんがさけびます。


あぶないぴよ!」

「なっ!」


 奈央もおどろき、こえはっしたとき‥‥魔法円に、ピヨちゃんの『キック』が炸裂さくれつしました。すぐさま、魔法円は、キックで消滅しょうめつします。

 ピヨちゃんが、つぶやきます。


「危なかった‥‥ぴよ」

「ひょっとして‥‥わたしの世界せかい召喚しょうかんが、キャンセルされた?」


「そうぴよ!

 もうすこしで、エッチな職業しょくぎょうに、スカウトされてたぴよよ」


「勇者だったら‥‥どう責任せきにんるつもり?」

「たぶん、ちがうぴよ!」


「たぶん?」

「そうぴよ!」


「奈央パンチッ!」

分身ぶんしん活法かっぽう‥‥ぴよ!」


 ピヨちゃんは、奈央のパンチを、分身して回避かいひしました。

 このあとも‥‥ピヨちゃんと奈央の喧嘩けんかは、駅にくまでつづいていました。



#その、優人の自室じしつでは――


 部屋へやつくえ中奥なかおくには、鶏卵けいらんサイズの『銀色ぎんいろ玉子たまご』がかれていました。また、銀の玉子には{洗浄せんじょうちゅう}と、システムメッセージがかんでいます。

 実は、この銀の玉子は『天河てんが09オナインデバイス』とう、ピヨちゃんのコア装置そうちです。


 先程さきほどまで、ピヨちゃんは、セクシー美女に変身へんしんしていました。

 ピヨちゃんが、うなれながら、優人にあやまります。


大人アダルトモードの時、ピヨのわんきゃくが、色気いろけすくない戦闘せんとうよう御免ごめんぴよ!」

仕方しかたないよ‥‥アダルト奉仕ほうし用が、バンドルされていから」


女神めがみ『天河』は、ケチぴよ‥‥

 こうなったら、腕脚をはずして、あたま胴体どうたいだけで、肉体にくたい奉仕するぴよよ!」


「それ‥‥ぬほどずかしいって、言ってなかった?

 無理むりしなくてもいよ!」


 ピヨちゃんは、優人の優しさに、なみだぐんでいます。

 優人は、話題わだいを、ずらそうとします。


「さっきのなまエッチで、ギフトクラス『勇者』が、レベル5にがった!」

「ピヨも、ギフトクラス『聖女』が、レベル5に上がったぴよ!」


「これからも、よろしく!」

「恥ずかしいぴよ‥‥」


 ピヨちゃんが、れまくっています。

 やがて、銀の玉子から{洗浄中}の表示ひょうじえて、生エッチでよごれていた『ピヨちゃんの大人おとなボディー』の消毒しょうどくクリーニングが完了かんりょうしました。



 本生優人とピヨちゃん(オナ子さん)は、勇者/聖女コンビなのです。

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