ルーヴェントとベアトリーチェ

ユウグレムシ

プロローグ

もしも万有引力が 引き合う孤独の力なら


ときに 孤独が心地良いのはなぜだろう?


独りで居たいという気持ちは何だろう?



火星に仲間を欲しがっても


金星に仲間を欲しがっても


エウロパに仲間を欲しがっても


タイタンに仲間を欲しがっても


孤独は無くなりはしないのに



火星に仲間がいたとして


ふたつがひとつになったとしても


ひとつの大きな孤独になる



みっつ よっつ と寄り集まるほど


むしろ 孤独は深くなる


万有引力は強くなる


宇宙の全てがひとつになっても


宇宙がひとつの孤独なのだ



どんなに仲間を欲しがっても


やっぱり 孤独は居心地がいい


だから 宇宙の膨張は加速し続ける

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