第63話 目覚め
「突撃せよ拙者たち!始めての勝利を掴むでござるよ!」
「「「「「「「うぉぉぉ!!」」」」」」」
「くっくっく私たちはまだ超えさせないよゴマちゃん!」
ゴマちゃんと刀華の幾度目かの勝負を見守りながらメイとさっき狩ってきたでけぇ牛を食べる
「元気ですねあの人たち」
「まさかゴマちゃんも戦闘狂になるとはね…誰に似たんだか全く…」
「ご主人様では?」
「ははは俺の何処が戦闘狂なんだよメイ」
「今も戦いたそうにウズウズしてるじゃないですか」
「…だって楽しそうじゃん」
「そう言うのを戦闘狂と言うのでは?」
「ぐぅの音も出ないぐぅ」
「出てるじゃないですか」
仕方なく無い?めっちゃ笑顔でドンパチやってんだもん2人共。しっかし目覚ましい成長だよなぁ本当に
まさか1年でここまで変わるとは…
ゴマちゃんを眷属にしてから早1年経ったけど色々あったなぁ…刀華が弱装状態の俺より強くなったしゴマちゃんは競り合えるようになったからなぁ…1年だよ?メイが「私戦闘で役に立つこともう無さそうですね」って言ってたのが昨日のように思い出せる
実際昨日だしな言ってたの
「行くよ!刀堕!創華!」
「りょーかいぃ…」
「スルト、光の槍よ、鉄の巨人」
いつも通り創華がスルトを呼び出し光の槍を無数に構え鉄の巨人を作ってから刀華と刀堕がゴマちゃん目掛けて突撃する
俺の須佐之男君もそうだけど何故かスルトにも自我が生えちゃってからスルトがより厄介になったよなぁ…腕力だけなら弱装つけてたら負けるし
「まだ慣れませんねぇ…」
「そろそろ慣れたら?身体的にも違いはあるし見分けはつくじゃん」
「いやほぼ顔一緒じゃないですか」
「3つ子だと思え」
「ゴマちゃんの場合はどうしたら良いでしょうか」
「うーん25つ子?」
「想像も出来ませんねぇそんなの…」
2人共戦う度に分身を出してるからか変な方向に成長しちゃったんだよなこの1年で
刀華は2人の分身が別人格として確立されたしゴマちゃんは全部自分で操るとか言うバグみたいな並列処理で25人になれるし…なんなんだろうね彼女ら
刀華に至ってはゴマちゃんにある分身の持続時間が何故か存在しないからもう分身たちが人として確立されちゃってるし…
2人に頼まれた俺は人として確立された刀華(ダウナー)を刀堕と刀華(創造)を創華と名付けた
そんで1人だけ師匠呼びは嫌だって言われて刀華呼びをすることになった。そこで初めて知ったけど刀花じゃなくて刀華だったんだね…あの説明だと分かんないよどっちか…
ゴマちゃんはゴマちゃんで1年前始めて生み出した分身…ブルーとかグリーンを隊長とした5人の部隊を自分含め作って1人軍隊やってるからなぁ…
「今日は勝てるかねゴマちゃん」
「どうですかねぇ…相性自体あんまり良くないですしね」
「分身一撃でも喰らえばバラバラになっちゃうしね」
「それに関しては刀華様らの火力がイカれてるだけなんですけどもね」
「刀の1振りであらゆるものぶった切ってくるからね」
須佐之男君もめちゃくちゃ強いのに1体1なら絶対勝てないし…須佐之男君の上位互換だからな刀華らは…
須佐之男君の活躍機会もどっかにあるから(震え声)
「全体攻撃もあるしとことん相性悪いよね刀華とゴマちゃん」
「刀華様なんで一対一も一対多も得意なんですかね」
「刀華だからだろ」
「それに加え再生もするし不老だしで…」
「そんな目でこっちを見ないでくれ」
だって嫌じゃん刀華が死んじゃったら。眷属にしても命令なんて何か出来んし本人にも私不死身になりたいなんて言われたらしょうがないじゃん!
刀堕も創華も刀華と連動するように不死身になっている。1人に魔力注ぐだけで3人成長するのコスパが良すぎるよね
「あっ撃墜されてるゴマちゃん。ありゃブルー隊とグリーン隊かね」
「そのようですね青と緑の眼をしてますし」
「原因は…スルトと鉄の巨人かな?スルトが強いのは分かるけど何で機械の寄せ集めの鉄の巨人が強いんだろ」
「なんでなんでしょうね」
ゴマちゃんの分身たちはそれぞれ眼が隊の色と連動している。リーダーはそれに加え服が豪華なので分かりやすい
「龍装重ねがけした本体が刀華と刀堕を抑えてる間に創華を何とかしようとしてるみたいだけど厳しそうだな今回も」
「無制限であらゆるものを生み出せるのチートですよね」
「刀華らに進化機能なくて良かったよ本当に」
「それよりも強い全力のご主人様は何なんですかね」
「神だようん。何の神かは知らんけど」
「神でも刀華様らには勝てませんよ…」
「戦ってみたら?時間止めれるしワンチャン…ないか」
「時間止めても動けそうですよねあの人ら」
「俺もそんな気するわ」
多分俺も動けるしな
「ぬぐぁぁぁぁぁあぁぁ!」
「あっ本体がやられた」
「流石に刀華様と刀堕様抑えるのは難しいですよね」
「分身が龍装重ねがけ出来ないのが痛いよなぁ…」
重ねがけしないとどちらか1人の半分にも満たないしな強さ…
ぶっ壊れすぎるよ刀華ら…
「また負けたでござるー!」
「まだまだ壁として立ちはだかるよ私たちは!」
「たっけぇ壁でござるなぁ…」
メイと話していると戦い終わったゴマちゃんと刀華らがこっちに向かってくる
「おつかれ4人共。疲れてるだろうしこの肉でも食いんさいな」
「助かるでござるリョーマサマ!」
「ありがとリョーマ」
「ありがとう…リョーマ…助かる…」
「ありがとうございますリョーマ様」
4者それぞれの反応をして俺が挙げた肉の串を受け取る
「いや何回も言ってるけど様付けはしなくていいぞ創華。なんかむず痒いし」
「そうですよ創華様。私のアイデンティティ奪わないでください」
「そっそうですね…えと、あの…ありがとうございますりっ、リョーマ…///」
「むむ…やるね…」
「あざとい…」
「何言ってんだお前ら」
何で2人共ジト目で創華見てんの?
「疲れを…癒す…」
そう言い刀堕が胡座を組んでいた俺の足の上に座って俺に背中を預けてくる
「撫でて…リョーマ…頑張ったよ私…」
「おうよく頑張ってたな刀堕」
「えへ…」
「刀堕ばっかりずるい!後で私もお願いねリョーマ!」
「わっ私も良いですかね…」
「拙者も!拙者も撫でて欲しいでござる!」
「ご主人様モテモテですね」
「だねぇ…」
この後ちゃんと皆撫でてメイもしっかり抱きしめて撫でた。「ごっご主人様!?わっ私は別に望んでなんて…ちょあの…んぐ……ぬ…もっとお願いします…」って言って無表情が少し砕け蕩けた顔になってたメイがとても可愛かったです
そんなこんなでワイワイ騒いでた俺たちの耳に微かな声が入ってくる
「ん…………あ…」
急いで声が聞こえた方を向くとずっと寝たきりだったイクシオンが起き上がっているのが目に入った
「イクシオン!?」
「ん…リョーマ…兄さん…?えと、私は…」
まだ意識が混濁しているようで現状が分からなさそうなイクシオンのもとへ行き体を支える
「私は…そうだ…そうだ!ユダが!ユダに話しかけられてから気が付いたらユダを疑えなくなってそれで…それで!」
「一旦そこら辺は解決…まぁまだ解決はして無いけど刀華が封印してくれたから未来で俺がどうにかするから安心してイクシオン」
「…?刀華…?まぁなら良かったです。私はどれだけ倒れて…」
そう言い顔を上げたイクシオンと刀華たちが目を合わせる
「知らない女の人と刀華が増えてるー!?」
状況を上手く飲み込めず叫ぶイクシオンの声が辺り一帯に木霊する
すぐ説明するから待っててくれ
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カァッ(モチベに繋がるので感想や星ください)
カァッ(遂にイクシオンが目覚めましたね。記録は11年と少しでした)
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