第61話 VS師匠② 前編

「はーい見合って見合ってー開始の合図したらお互い遠慮なく暴れてくれー」

「承知の助でござる!」

「ひっさしぶりの戦闘だぁー!」


話が一段落したので体を動かしたそうに震えている師匠にゴマちゃんと戦って勘を取り戻して貰おうと思いこうして試合をする事になった


未だに眠っているイクシオンには師匠お手製の封印結界を施し万が一の時は俺とメイが守るということで可決された


全力で戦えるように広範囲で結界を張ってもらって他の奴を近付かせなくして貰ったのでド迫力のバトルが楽しめるだろう


「んじゃ見合ってー始め!」


俺のその一言と共に両者が動く




───sideゴマ


さぁー行くでござるよー!リョーマサマに良いところを見せて褒めてもらうでござる!


先手必勝!ししょーさんに時間与えたら速攻でやられるから攻め続けるでござるよ!


「忍法!ドラゴンブレス!」


動きの早いししょーさんにはクナイや手裏剣はあまり当てれそうにないのでドラゴンブレスを放つ。忍法だ何だはイメージし易いから言ってるだけでござる


「よっほっ、とっ」


…ブレスを余りにも軽やかに避けられて少しだけ呆然としてしまう


そんな隙を見逃す筈もなく気付けば刀が拙者に振るわれていた


「森羅万象斬」

「どわぁっ!」

「あれ?木?」

「かかったでござるな!忍法!影縫いの術!」

「うぇぇ何これ!?」

「喰らえぇい!」

「げばらっ!」


咄嗟に空蝉の術で後方に移動して全て計画通りだった感を醸し出しつつ影縫いで動きを止め空いた腹に蹴りを叩き込む


面白い断末魔でししょーさんが飛んで行ったが咄嗟に後ろに飛ばれて威力を下げられたでござる…リョーマサマにもやってたでござるがなんで動き止められてる筈なのに動けるんでござるか…?


「良いね!良いね!もっと来てよもっと!」


狂ったように笑いながらししょーさんが私に迫る。戦闘が長引くとこうなるのが嫌なんでござるよ…!


「こっち来んなでござる!忍法!ドラゴンブレス!」

「それはさっき見たよ!」

「そこじゃあぁぁ!飛びクナイ!」

「ぬぁぁぁぁぁ!」


苦し紛れに放ったと思わせ避ける場所にクナイを投げるパーフェクトな作戦を実行するが気の抜けるような声を出しながら全部刀で捌かれる


分かってたが化け物でござるなぁ…!


「まだまだ行くでござるよ!忍法!分身の術!」


少しだけ発動に時間がかかる分身の術をこのタイミングで発動し拙者を増やす


本体の拙者も含めた5人で総攻撃してやるでござるよ!


戦隊モノみたいな人数でござるな拙者ら


「おぉ!良いね!ほっ!」

「ぬァァァァ!」

「「「「ブ、ブルー!!!」」」」


まだ耐久力が無い分身のうちの1人…ノリと勢いでブルーと名をつけた分身がししょーさんの凶刃によってバラバラになる


なんで1振りしただけでバラバラになるんでござる!


「えっ何でバラバラになったの…?」


…拙者らが悪いかもしれんでござるなこれ


しかし呆けている今がチャンス!行くでござるよ分身たち!


「「「「忍法!ドラゴンブレス!」」」」


使いやすさ抜群のドラゴンブレスを放ちししょーさんを攻撃する


「…良いね!森羅万象斬!」

「「「ぐぬぁぁぁぁ!」」」

「くっ、イエローにピンクにグリーンまで…!」

「なんで毎回バラバラになるの…?」

「拙者にも分からんでござる…!」


いやほんとになんでバラバラになるでござるかこ奴ら…時間かけた割に活躍してくれないし…自我ありそうだったし育成しないと行けないのかな…


「ほら!呆けてないで!どんどん行くよ!」


その言葉通り四方八方から刃が拙者に迫ってくる。10年体を動かしてなかった人の攻撃じゃないでござるなぁ…これは…!


時にクナイを時に空蝉の術を時に腕を犠牲に何とか迫る刃を捌き切る


「やっぱりひっさしぶりに体動かすと楽しいねぇ!まだまだまだまだ行くよー!」

「少しは加減ってモノをぉぉぉ!」


さっきと同じように刃を捌いて行くがめちゃくちゃキッついでござるなこれは…!反射魔法が剥がされるからって理由で魂魄連鎖斬は使用禁止で創造魔法も封印魔法も使われてないのにもう負けそうでござる…!


リョーマサマに授けて頂いたこの体の能力を十全に引き出せてないのが辛いでござるぅ!


イメージするでござる強い拙者を!


「このままだと押し切れちゃうよゴマちゃん!もっともっと楽しもうよ!」


拙者は今は弱いミミズではなく圧倒的な強さを持つ龍…拙者なら行ける…拙者なら行けるでござる…!


「おっ?雰囲気変わったね」

「拙者なら!出来る!忍法!」


魔法を使う要領で口に魔力を込め放つ


「真・ドラゴンブレス!」

「うわっと!」


その場から飛び退き真・ドラゴンブレスを避けたししょーさんに手を向ける


「何を…あ」

「魔砲」

「しまっ」


ダァァァン!


リョーマサマが使っている魔砲は魔力を集めて放つシンプルな技。龍の圧倒的な魔力なら良い攻撃が出来ると思ってはいたが想像以上の威力でござるな…!


「凄い!凄い!凄いね!」

「ふっふっふ…今までは全部この技を当てるための作戦だったんでござるよ!」


目に見えるくらいの怪我を負いテンションが上がっているししょーさんに一応イキっておいて次の出方を伺う。今の拙者なら行けるでござる…!自信を持つでござるよ拙者!


「こっからは遠慮なく行くよ!分身!」

「げっ」


ししょーさんが3人になり1人が後ろに飛び退き2人が拙者に迫ってくる


「「森羅万象斬」」

「大地よ」

「部分龍化!」


迫る刃は何故か出来た部分龍化を使い腕で捌き、大地を操られ迫ってきた地面の波はとにかく飛んで避けていく


「いいねいいねまだまだ行くよ!」

「すぐにくたばらないでね…」

「槍よ」


リョーマサマの記憶で見てたでござるが何で分身したら人格がちょっと変わるんでござる…?


迫り来る槍を躱し刃を捌きたまに真・ドラゴンブレス…もうドラゴンブレスって呼ぶでござるがドラゴンブレスを放ち何とか食らいつく


「急に難易度ルナティックすぎるでござるー!」

「はっはっは待て待てー!」

「凄い…まだ…耐える…」

「獣よ」

「生物も生み出すとかズルでござるー!」


どうしたら良いでござるかこんなん!


────────────────────

カァッ(モチベに繋がるので感想や星ください)

カァッ(いやゴマちゃんも強いんですよ?龍になったばかりだけどミコトと競り合えるくらいには強いし…でも師匠が強すぎるんですよ)

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