第59話 ゴマちゃん

どうしようかしらこの龍

とりあえずもう捨てれそうにないし名前をつけて力加減に気をつけながら撫で回す


「よーしよしよし可愛いなーゴマちゃん」

「ゴァァ…グルゥ…」


溶けた顔しおってからに…ほれほれここがいいのかここがほれほれ


「ゴァァァ………」


可愛い

あのミミズとは思えんな


名前の由来は単純にゴマちゃんがゴ〇・マガラにそっくりで今まで俺が名前をつけた全員が2文字だったからである


ルカとシロにメイ…名前付ける時縛りプレイでもしてんのかな俺


「うーむしかし言葉でコミュニケーション取れないというのは中々難儀だなぁ…」

「ゴァ?」


魔力流したら言葉覚えねぇかな…うーん俺が神になった時みたく俺の1部を取り込ませて魔力流したら進化出来んかね…

減るもんでもないしやってみるか


「ゴマちゃん口開けてー」

「ゴァ」


ひと鳴きしてゴマちゃんが口を開ける


「今から俺が口に突っ込んでいく物をしっかり食べてね」

「ゴァゴア」


まずは喉を引きちぎって食べさせる


「ゴァ!?」


ゴマちゃんが凄い驚いてるがしっかりと飲み込んだのを確認して頭に手を突っ込み脳の1部をちぎってゴマちゃんに食べさせる


「ゴァ…」


もう諦めたのか驚くことも無くしっかりと摂取してくれる


既に再生してる喉や頭を見て目を丸くしてるが落ち着いて欲しい。こんなんで驚いてたら俺が戦ってる姿見たら目が丸くなりすぎて真球が誕生しちまうぞ


「賢くなーれぇ賢くなーれぇ」


そう唱えながらゴマちゃんに魔力を注ぎ込んでいく


魔力が半分程持ってかれたのを認識したすぐ後にゴマちゃんが突然発光する


「進化…進化?進化でいいのかなこれ。強制的に進化させようとしたらこうなんのかぁ」


そんな事を呟きながら光が収まるのを待つ


待つこと少し、光が晴れるとそこには全裸の少女が座り込んでいた


「…」

「…」


見間違いだと信じて少し目を閉じてからまたチラッとゴマちゃんが居た所を見てみる


そこには変わらずポカンとした様子の全裸少女が座り込んでいた


「……え?」

「………………主様」

「……?」


今なんて言ったこいつ


「主様ー!」

「なになになになに!?」


謎の少女が主様だ何だと俺を呼んだかと思うと俺に抱きついてくる


「えっおまっ…えっゴマちゃん」

「はい!拙者は主様の忠実なる眷属のゴマでござる!」

「属性過多な奴しか居ない俺の周り…」


元ミミズ現龍の一人称拙者の語尾ござる…?

ランダムで決めたんか設定

半分は俺のせいだけれども


とりあえずゴマちゃんを落ち着かせ魔力で作った服をゴマちゃんに着させる


「おぉ!これが服と言う奴ですね主様!何だか不思議な感覚でござるよ!」

「それは良かったんだけど何でそんな知識持ってんの?」

「主様の記憶を受け継いだからでござるよ!一人称と語尾は拙者も分かんないでござる…何だかこうしないといけない気がしてしまって…」

「脳の1部を食わせたのがしっかり作用したのか…何処まで持ってる?」

「断片的でござるが8割は持ってるでござる」

「残りの2割なんだろ」

「8割受け継いだ話を合わせて考えると夜伽の記憶がすっぽり抜けてる感じでござるな」

「俺記憶の2割SE〇の記憶なん?」

「多分そうでござる」

「性欲の化身かよ…」


メイの事なんも責められねぇな


「自分の出来ることとか分かる?」

「あからさまに話題を変えたでござるな…何の思いでこうなったのかは分からんでござるが忍術とクナイや手裏剣が使えるでござる」

「何で忍者スタイル?」

「拙者にも分からんでござる」

「強さは?」

「13年前のししょーさんの3分の2くらいでござる。成長はしっかり出来るでござるが主様にはどうやっても勝てないでござる」

「まぁ眷属に負ける主とかまぬけすぎるしな」


師匠が元の体に戻れたらゴマちゃんと戦って勘取り戻して貰うか


「んじゃちょっと俺やる事あるから俺の声離れん所まで行って能力の確認とかしててくれん?」

「了解でござる主様!」

「…なんか慣れねぇなその主様って呼び方。他になんか無い?」

「じゃあリョーマサマで!」

「何かカタコトに聞こえるけどまぁいいや終わったら迎えに行くよ」

「はいさ!」


そう言い遠くの方にゴマちゃんが飛んで行く

感覚的にゴマちゃんが居る場所が分かるから迎えに行くのも余裕である


「さて録音録音」


ゴマちゃんを見送ってからあるものをさっき作り出したボイスレコーダーに録音して行く


「〜♪」


たっぷり30分録音してからゴマちゃんを迎えに行く


轟雷改めもはやただの迅雷を使ってゴマちゃんの元へと駆ける


ゴマちゃんの元へ行くとゴマちゃんがこちらに気付き笑顔でこっちに手を振ってくる


「拙者色々出来るみたいでござるよリョーマサマ!」

「おっどんなん?」

「クナイや手裏剣何のそのでござるし龍の姿にももちろんなれて分身や変わり身等の有名な忍術は一通り使えるみたいでござる」

「おぉすげぇ」

「そして極めつけはこれでござる」


そう言いゴマちゃんが影に沈んでいく


「おっ?」

「どーでござるかリョーマサマ!」


声が俺の足元…それも影から聞こえてくる


「影を伝って移動出来るって感じ?」

「そうでござる!言わばこれは影魔法…拙者だけの、拙者のための魔法でござる」

「どんなこと出来そう?」

「今の所は影に潜って他の影に転移する『影移動』、拙者の影と相手の影を合わせて動きを止める『影縫い』が使えるでござるよ」

「忍者にピッタリだな」

「ピッタリでござるよ!」


それから少し言葉を交わした後流石に時間をかけすぎてブチ切れられそうなので2人と1結晶の元へと戻る


「影移動って距離に制限ある?」

「基本ないでござる」

「じゃあ俺が2人と1結晶の元に一旦1人で行くから俺の影伝って合流してくんない?誰がいるかは分かる…よな?」

「メイさんとイクシオンさんとししょーさんでござろう?しっかり分かってるでござるよ」

「良し、話終えたら魂通して合図出すから合図来たら影移動して来て」

「御意」


眷属のためかゴマちゃんと俺は魂が繋がっているので魂を通して合図を出すことが可能なのである。一時的に切れてるシロと時間軸が違うルカとは魂を通じての交流は出来ないのが悲しい


「んじゃ行ってくる」

「行ってらっしゃいでござる」


怒られないといいなぁ


────────────────────

カァッ(モチベに繋がるので感想や星ください)

カァッ(完結に向けて動いてるのにまた新キャラが増えた…何でだ?)

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