第26話 それぞれの現状
───side真菰
「ここ…ですかね」
「ここっぽいな。雰囲気とかモロにそうだし」
「ここが神様の…」
私たちは今神様の本体が居ると言われた山の奥に来ています
どうやら私たちのサポート等をしてる間も本体はここで昔失ってしまった力を取り戻すために修行されているようでようやく力が戻ったから私たちの強化をしてくれるらしいとの事で遠路はるばる歩いてきたのだ
「ここにたどり着くまで色々大変でしたね…」
「そうだなぁ…気付いたら晴がどっか行くし咲良はシンプルに体力がないし真菰はメンタルを病んでたからな」
「うぐ、すみません…親友の声を3日は聞けてないもので…」
「めちゃくちゃ依存してんな…いや否定するつもりはねぇが」
「私は基本祈りしか捧げてないので体力があまり無いですからねぇ…あっ凛さん重くないですか?」
「何回聞くんだそれ…別に重くねぇから安心しろって」
「凛さんと違って胸が大きいので重くないかなって」
「疲れたって言うからおんぶしてやってんのになんだその言い草…もぐぞ」
「やめてください」
「皆見てーこれ、さっきのお店で売ってたんだー」
「ふらふらしないでくんねぇかなぁ!…てか何それ」
「赤べこ」
「聞いたことはあるけど実物は見たこと無かったな…こんなんなんだな」
「可愛くない?」
「……可愛い……な。うん」
「なんでそんなに葛藤したの!?」
「なんでもねぇよ…」
大変そうだなぁ凛さん…私に出来ることは何も無いから見てるだけしか出来ないよ
頑張って欲しいなぁ…
て言うかご主人は大丈夫かな…ルカが言うには過去に飛ばされたらしいけど…怪我とかしてないかな、寂しくなってないかな、過去が楽しくて私の事忘れないかな
あぁ不安だなぁ不安だなぁ不安だなぁ
どうせ私なんて…
「なんでまともなん私だけなんだよ…」
唯一の常識人の嘆きがその場所に響いた
───sideルカ
「では修行の方向性を決めましょう。ルカ様は変身能力は既にかなりの熟練度まで達しています。オススメはやはり戦闘が出来るように戦闘訓練をする事でしょうか」
「戦闘…出来るようになったらダーリンの役に立てるかな…」
「今も結構役に立ってると思いますがね…まぁ更に役に立てるようになるとは思いますよ?惚れ直すかもしれません」
「惚れ直す…?やります!」
「では戦闘訓練をしましょうか。シロ様は…何かしたいですか?」
「私ももっと役に立ちたい…かな」
「シロは既に結構役に立ってると思うよ…?戦闘でもしたいの?」
シロが居なきゃダーリンはまず死んでたし…戦闘面でも大分役に立ってると思うんだけど
「そうですねぇ…では私の旧友が使っていた回復魔法でも教えましょうか」
「私でも使えるようになるんですか?」
「えぇちょっと痛い思いはしますが使えるようになりますよ」
「痛い…思い…」
「羨ましそうな目で見るのやめてルカさん。どんな思いをしても構いません。お願いしますメイさん」
「良い目ですねぇ…ではお任せ下さいシロ様。私が貴方様に回復魔法を使えるようにさせてあげます」
「お願いします!」
「ではシロ様にはそのまま私が、ルカ様には未来の私が修行をつけることにしましょう」
メイがそう言ったかと思うとハスターさんが現れた時のように空間が歪みメイさんが現れる
出てきたメイはこちらに一礼をして喋り始める
「ではよろしくお願いしますルカ様。貴方様を神格にも対抗しうる方になるまで修行をつけさせて頂きます。500年後のメイです」
「よろしく500年後のメイ」
「私の事は気軽にメイ2とお呼びください。紛らわしいので」
「よろしくメイ2」
誰が産んでくれと頼んだとか言いそうな名前になっちゃった…
───過去 side主人公
「ほら興奮してねぇでさっさと現状の説明と過去に飛ばした目的説明しろメイ」
「では説明を…まずここは300年前、つまり江戸時代の森です」
「そんなに過去なんだな」
「そしてご主人様は現在残機がなく完全な不死になり習得した魔術は全部使えますが技能が振れなくなっています」
「シロとの繋がりが切れたからな…魔術使えるだけアドではあるか」
「目的はこの時代に存在した大妖怪の討伐です」
「その大妖怪ってのはどんなんだ?」
「言えません」
「言えない?」
「はい。この過去の世界でご主人様が何をしようと未来は勝手に収束して行くんですが私が大規模に戦闘参加したり本来ご主人様が知り得ない情報を教えてしまうと世界がバグるんです」
「えっじゃあお前お荷物ってこと?」
「しっかり守ってくださいねご主人様」
「えぇ…」
「自衛や軽く能力を使うくらいなら大丈夫なのでそこまで心配されなくても大丈夫ですよ。そしてバグが起きる原因になるので過去の世界で支配を使うのはやめてください」
「了解。まぁ強力すぎるしなあれ………お前に使わんかったっけ」
「あれは大丈夫ですご安心ください」
「それなら良いんだけど…これから何すりゃ良いの俺ら」
「ご主人様にはこの時代の言葉が現代風に改変されるようにして妖怪を見れるようにしているので一旦何も考えずに旅をしましょう。そのついでに戦闘の立ち回りでも考えておきましょう」
「長い旅になりそうだなぁ…」
「ではこちらを」
「それは……袴?と…下駄か?」
「この時代の正装でございますご主人様。その格好だと目立ちすぎるので」
「そりゃそうか…ついでにお面も被っとくか」
んじゃ着替えよ
「どうだ?これ。ちゃんと着れてる?」
「素晴らしいですご主人様」
「なんで鼻血垂らしてんの…?」
「生着替えなんてそんな…刺激が…」
「そういやなんで目の前で着替えたんだ俺」
セクハラやん
「でっでは行きましょうかご主人様」
「早く帰れるといいなぁ…旅してる間暇だしお前の話聞かせてくれよな」
「えぇ何でもお聞きください。スリーサイズですか?」
「聞いてねぇよ」
「B80W60H90です」
「聞いてねぇっつってんだろ」
────────────────────
カァッ(モチベに繋がるので感想や星ください)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます