第2話 救い

しずく!やめなさい!」


彼女の、声がした。


「あ、え、なんで…なんでいるの雪乃ゆきの…」


困惑した。

どうして?

なんでいるの?


ちゃんと、置いて行ったはずだよね。

ギルドハウスに彼女はいたはず、なのに。


「雪乃…?なんで…?」


雪乃は笑顔で言った。


「そりゃあ当然!私はあなたのお母さんだからね!」


ふふんと、胸を張り冗談を言った雪乃。

これには流石に頬が緩んだ。


「お母さんではないでしょう。貴女」


ああ、まだ僕を信じていて、生きている子がいるの。


嬉しいや。


ぱんと、手を叩いて彼女は言った。


「雫。あなた放置したら暴走するでしょ?だから一緒に過ごしましょう!」


えっ?

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