第三章 超官エドガー(1)

 第三章 超官エドガー


 10月2日(金) 放課後


【生徒会室】

「(ヤミ:)超官、風紀委員の清子をどう思う?」


 生徒会長こと「餅田もちだヤミ」。能力「影を制する者/Shadow Master」は影の中に潜れるほか、相手の影を踏みつけて拘束できる影縫い機能付。奇襲攻撃を得意とする。


「(エドガー:)...まったくです。風紀委員ともあろうものが帰宅部とともに遊びほうけるとは、風紀委員も落ちたものですね。ですがご安心ください。私が集合住宅アパートメントでの勉強会の開催を決めましたので。」

「(ヤミ:)...集合住宅アパートメントでの開催か。面白い。我々生徒会も混ぜたいものだ。勉強とは楽しいものだ。集合住宅アパートメントでどの号室で行うのか?」

「(エドガー:)そうですね。現在アトラス兄妹とインキュバスと私4人で暮らしているグッドウィン号室で行いましょう。」

「(ヤミ:)よし、わかった。山本、やれるか?」

「(山本:)お任せあれ。早速、学生だよりを印刷してきますね。」


 生徒会広報 「山本やまもとゼツ」。能力「Sentence Solidifier」は筆で綴った文章を凝固するほか、炎、雷、氷、等々の属性付加が可能らしい。


「(ランス:)会長、帰宅部...いや、えた☆そな部の連中はどうする?」


 生徒会副会長R「東雲しののめランス」。能力「トライアンファントリィパワー」は名の通り、勝ち誇れと自分のステータスが上昇する。


「(ヤミ:)放っておけ。勉強もせず、ただただエタソナとやらに魅入られ遊びほうける奴らはどうなろうが知ったこと。」

「(ランス:)...つれないね。」


【河川敷】

 その頃「雅史」たち「サッカー部」は昨日新発売のゲームに没入していた。


「(雅史:)みんなで遊ぶゲームは結構楽しいよ。」

「(ミュゼット:)私に似た子もいるし、どうなってるのよもう。」

「(ハンナ:)私はこのゲームの為に23880円(コンソール代18900円+ソフト代4980円)使った。...コンソール(赤いの)は7月11日だけど。」

「(清子:)雅史さんが勧めてくれたおかげで、こんなにも楽しいなんて!!」

「(杏璃:)雅史くん、楽しそうですね...。」

「(健太:)杏璃ちゃん...。」


 「雅史」と「清子」の仲良しさを見て、「杏璃」と「健太」は寂し気な顔をしている。一方「ミュゼット」と「ハンナ」はメンタル面に問題なく、いつも通りである。


「(健太:)雅史...僕と杏璃ちゃんを放って、おかっぱ風紀委員と仲良しだなんて...。」

「(杏璃:)同感です...。」

「(ミュゼット:)何しょぼくれてるのよ二人とも。いつも通りじゃん。まぁ最近、雅史とイチャイチャ付き合っているおかっぱ風紀委員が気になるけどな。」

「(ハンナ:)それも青春ってことじゃない?2人を見守ってあげて。」

「(杏璃:)...そういう問題じゃあ!!」


 「雅史」、「杏璃」と「健太」3人は幼馴染であり、三角関係でもある。相関図を見てみると「杏璃」は「雅史」が好き。「健太」は「杏璃」が好き。「雅史」は「杏璃」が気になるし、「健太」とは親友である。幼馴染ではないフォルテ中から来た風紀委員「清子」はお目付け役と称して付きまとっているにつれて打ち解けて、信頼に足る風紀委員および「サッカー部」の良き理解者になったと。しっかり者かつ真面目でありながらも100パー良心的。かつてガキ大将よろしくだった「鍋小路マチ」が打ち解けて丸くなったのも彼女の性格のおかげ。そんな些細な事、あるのだろうか?


「(ミュゼット:)そういう問題じゃあっとは、何だ?ヤンデレ幼馴染???」

「(杏璃:)...!!」

「(ハンナ:)ちょっとミュゼットさん、口に気を付けて。言い過ぎると健太くんドナルよ?」

「(ミュゼット:)...すみませんハンナ姐さん。」

「(ハンナ:)雅史くんとの関係を壊さないことが保護者の役目。以後、気を付けるように。健太くん、気分いかが?」

「(健太:)...ああ、大丈夫。杏璃ちゃんをいじめる奴は許さなくて、どすこいしてしまうところだよ。ふぅ~危ない危ない。姐さん、ありがとね。」

「(ハンナ:)どういたしまして。」

「(杏璃:)姐さんはいつも頼りになっています。どんな時でも冷静に対応してくれますし、保護者とはそういう人ですね。」


 話しているところ悪いけど、「エドガー」が河川敷に来た。おそらく「雅史」たち「サッカー部」を勉強会に引きずり込むつもりである。


「(エドガー:)皆さんお揃いで。早速ですがグッドウィン号室で開かれる勉強会に参加してもらいます。」

「(雅史:)ちょ、超官wwwwwwwwwwwwwマッスル超官が勉強会てwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

「(清子:)ああ!!いいところなのに!!」

「(エドガー:)おやおや?風紀委員ともあろうものがこんなになって...。嫌でもさらってきますよ。」

「(清子:)あとにしてください。今いいところなので。」

「(杏璃:)おかっぱ風紀委員!!いい加減にしてください!!何ですかもうっ、雅史くんばっかりイチャイチャと!!こんなに腑抜けた風紀委員は見たことがありません!!...遊んでばっかりしている暇があるのなら、超官のいうことを聞いてください。」

「(健太:)杏璃ちゃんが怒るの久しぶりに見た。」

「(雅史:)あっ、ごめん杏璃。じゃあ蓋を閉じて、勉強会にいこっか。」

「(清子:)...ミュゼットさん似チーム戦の最中ですがグッドウィン号室で勉強しましょう。わたくしを掴んで連れてってくださいませ超官。」

「(エドガー:)ええ、そうします。ハイペリオンさん、風紀委員とキャプテンをグッドウィン号室までお願いします。」

「(ハイペリオン:)お安い御用です超官。」

「(雅史:)ちょwwwww兄妹のほかにもう1人いるとはwwwwww」


 「ハイペリオン」は「雅史」と「清子」を掴んで集合住宅アパートメントに向けて飛んでいった。


「(杏璃:)よりによって...。」

「(エドガー:)ここにいるあなたたちもです。他校の生徒も例外ではありません。」

「(ミュゼット:)私まで!?でも私、勉強嫌いなんだよな。」

「(ハンナ:)文句言わないの。雅史くんが勉強するなら私も。」

「(健太:)杏璃ちゃん、行こうよ。」

「(杏璃:)...超官、お願いします。」


 2人に続き、皆はグッドウィン号室で勉強するために集合住宅アパートメントへと移動していった。


【グッドウィン号室】

 「アトラス兄妹」と「ハイペリオン」、超官「エドガー」が暮らしている、またずれ荘クオリティのオンボロ集合住宅アパートメント。ここに到着した「雅史」と「清子」、「ハイペリオン」はグッドウィン号室に入り、待ち構えていた「アトラス兄妹」、生徒会長「餅田ヤミ」、副会長「動木雪」「東雲ランス」とともに勉強する。


「(ラファエル:)来たか。風紀委員よ、勉強始めるぞ。それと、生徒会皆々のお出ましだ。」

「(ヤミ:)そういうことだ。よろしくな。」

「(雅史:)これらが噂の生徒会のみんな...。ははっ、会長よろしくです!!」

「(動木:)一緒に勉強しましょうね雅史くん。」


 生徒会副会長L「動木ゆるぎゆき」。能力「雨の囁き」は雨のごとく相手に自分の言葉を囁き、囁かれた相手を意のままに動かせる。


「(ランス:)副会長2人がついてるんだから。」

「(ダイアナ:)勉強楽しもうね風紀委員。」

「(清子:)生徒会が5人...ぅあ...。」

「(ラファエル:)ハイペリオンよ、雅史の幼馴染を連れてこい。」

「(ハイペリオン:)仰せのm...デブは持ち上げられませんよ御主人様!!」

「(ラファエル:)杏璃だけでいい。さぁ、いけ。」


【道路】

 河川敷から住宅街へ向かう一同。そんなに時間かからない、徒歩15分である。


「(エドガー:)ご心配には及びません。15分で到着しますので。」

「(ミュゼット:)たまには運動。ウォーキング大事ってね。」

「(健太:)もっと運動しないと僕たち、お荷物同然だよ。」

「(杏璃:)...なら急ぎましょう。今頃雅史くんは勉強しているはずです。」

「(ミュゼット:)勉強勉強、なんで私までなのよ。」

「(ハンナ:)雅史くんが待っている。文句言わないのミュゼットさん。」


 「ハイペリオン」が「杏璃」を連れてまいると現れた。


「(ハイペリオン:)御主人様の頼みで杏璃を連れてまいる。」

「(杏璃:)...余計なお世話です。」

「(健太:)じゃあ僕は?」

「(ハイペリオン:)...そうだな。お前だけなら運べる...かも。よし、やってみるか。」

「(健太:)いや、結構。歩いて行ったほうが運動になるんで。」

「(ハイペリオン:)...。」

「(ミュゼット:)せめてハンナ姐さんだけ運んだらな...。」

「(ハイペリオン:)それもそうか。よし。」

「(ハンナ:)ではお願い。」


 「ハイペリオン」は「ハンナ」を掴んで集合住宅アパートメントへ飛んでいった。進んでいくうちに風紀委員2人「和子」「増田仁雄(ときお)」がパトロールしていた。


「(エドガー:)他校の風紀委員ですね。」

「(ミュゼット:)すごいだろ?和子はこう見えて、性格も心もトード(キノピオ)なのよ。」

「(和子:)あ、ミュゼットさん!!こんなところで会うとは奇遇ですね。」

「(増田:)...な、この筋骨隆々デーモン...。」

「(エドガー:)申し遅れました、私はエドガー・グッドウィン。樋串武学園の超官です。」

「(増田:)増田仁雄()。うちの可愛い部下がいつも世話になっておる。」

「(エドガー:)ええ、よろしくお願いいたします。」

「(増田:)...近頃道路に不良グレが湧いて出てくる。被害が出ぬようパトロールしている。」

「(和子:)委員長さんはこう見えてやるときはやる男ですよ。安全に安心して集合住宅アパートメントまでお送りしますよ。」

「(ミュゼット:)お喋りしているところ悪いけど、不良グレがうろついてるよ。どうするの?雅史と清子とハンナ姐さんは勉強会だし、ここにいる私たちで乗り越えられるのかな...。」

「(杏璃:)...また非日常ですか。[溜息]」

「(ミュゼット:)肝心の雅史と清子が不在だし、今回の指揮は超官でいいよね?」

「(エドガー:)ええ、指揮は超官の私。役職は超官だけに、です。」

「(増田:)じゃあ和子と俺は君らの護衛ってことで。」

「(和子:)いつも一緒ですよ委員長さん!!」

「(エドガー:)では、集合住宅アパートメントに着くまでがパトロールです。気を引き締めていきましょう。さあ、課外授業の時間です!!」


 司令塔2人不在の中、4度目の非日常兼任務、2人代わりの超官「エドガー」による課外授業が行われた。


「(杏璃:)また何も...できない...。」


【Phase-1】

 道路にいる不良グレから護る風紀委員2人。「和子」のフォローを受け、道を作る「仁雄」。さらに前進する一同。集合住宅アパートメント前までは順調だ。うまくいってる。


「(エドガー:)ほら、目的地前ですよ。...おやおや?」


 一同の前に立ちふさがったのは、アンダンティーノ中学校の不良グレリーダー「兵藤源郎」だ。


「(ミュゼット:)あんたは、あの時の。編入試験に落ちたアンダンティーノ中学校の。」

「(源郎:)ここは通さねぇぜ。ここを通りたくば、樋串武学園の金持ち生徒を引き渡すんだな。おっと、この中にいないんだったな。ざまぁ!!!!!」

「(ミュゼット:)ほとんどが帰宅部で悪かったね。」

「(健太:)失礼にもほどがあるけど...。」

「(和子:)委員長さん!!その人、斧なんか持ってますよ...。」

「(増田:)...武器持ち相手じゃあ迂闊に近づけん。超官、どうすればいい?」

「(エドガー:)...今こそ私の能力を使う時が来ましたね。」


 超官の能力「北極星服従ポーラスターオベイ」を知る者はこの場の中にいない。自身より格下の相手には有効で、無条件で服従させる恐ろしい能力であることを知らずに...。


「(エドガー:)皆様のために一肌脱ぎますか。」


 そう...この話で超官の能力を初披露する!!


「(エドガー:)我の前にひれ伏せ...!!」


 圧倒的なオーラで「源郎」を屈服させ、跪かせる。ここにいる皆は驚きのあまり言葉を失う。天地をひっくり返すほど恐ろしいといわれていた超官の能力「北極星服従ポーラスターオベイ」だ。


「(エドガー:)おやおや皆様、驚きのあまり声が出ないですか?」


 一同はだんまりとしている。


「(エドガー:)まあ、いいでしょう。さあ、グッドウィン号室へようこそ。お入りください。」


【グッドウィン号室】

「(雅史:)お、来た来た。超官、僕はもう勉強してい...ふぇ???」

「(清子:)どうしたのです?みなさん揃って黙り込んで、何があったのです?」

「(エドガー:)それには理由がありましてね。」

「(ラファエル:)超官の能力を使ったのだろう。ハイペリオンの能力といい...まったくだ。」

「(雅史:)やっぱ怖いね。」

「(清子:)わたくしもです。超官の恐ろしい能力、十分伝わりましたわ。」

「(ヤミ:)キャプテン、ラビットとオクトパスの足の数は合計で何になるかわかるか?」

「(雅史:)あー、12かな?」

「(動木:)何にあって雨にない。何の部分に入るのはどの字か、わかりますか?」

「(雅史:)副会長の名前を参考にしていい?動木雪...そう、雪。」

「(ランス:)干支の英頭文字の事だが、巳の英頭文字は何なのかわかる?」

「(雅史:)巳、蛇、スネェーつまりSnakeだから、S。」

「(清子:)雅史さんが見かけによらず少々博識な人とは、わたくしもまだまだですわ。」

「(ランス:)いい?9マスの枠に9つの数字をいれるとしよう。ただし同じ数字はなし。縦横斜それぞれの合計が全て15になることを想定して考えよ。」

「(清子:)それでしたら、ほら。簡単に魔方陣を解くのは朝飯...いえ、日が暮れていますし晩飯前ですわ。」

「(雅史:)それは助かる...。ありがとう清子、君を頼りにしてるよ。」


 とても仲の良い2人を見た「杏璃」は焼き餅を焼くも、「エドガー」の能力のせいか声が出なかった。


「(雅史:)もうこんな時間。18時59分なので、もう番組始まるじゃん。見ようよ。」

「(ダイアナ:)小さい液晶テレビだけど、アナログ放送で我慢してよ。あたしらのとこではデジタル放送に対応してないの。」

「(清子:)...どんだけオンボロでしょうかね?」

「(ラファエル:)贅沢に暮らすカネがないんだ、勘弁しろ!!」

「(清子:)丸底海豹(タンブラーシール)と言いたいところですが、やってませんわ。代わりにお笑い番組やってますがいかがいたします?」

「(ヤミ:)そうだな...勉強会はここまでにしよう。番組を見るなり養おう。」

「(エドガー:)私は晩飯の支度に取り掛かります。献立は北極星ポーラスターおでんです。」

「(雅史:)おでん!!僕も好きなんだ、おでん料理。」

「(ハンナ:)私も手伝う。」

「(動木:)それなら私も手伝いますね。」


 超官「エドガー」と女性2人「ハンナ」「動木副会長」が晩飯の支度に取り掛かるとする。残りの人は20V型液晶テレビ(TH-20LX70)でお笑い番組を見る。30分後...。


「(エドガー:)皆様、晩飯の時間です。」


 晩飯は超官「エドガー」の創作料理「北極星ポーラスターおでん」。文字通りの冷凍おでんである。


「(雅史:)待ってまし...なにこの『凍らせたおでん』。おでんと言えば、温かい料理のことなのにね。」

「(清子:)超官のお手製『凍らせたおでん』、冷凍食品をそのまま器に入れたようなものですかね...。」

「(エドガー:)細かいことは気にせずに、召し上がりなさい。」


 超官に言われるまま食する。味はおでんのまま。しかも口の中が冷える。


「(雅史:)これが、凍らせたおでん...ひゃぁぁぁあひんやりぃ...。」

「(清子:)そのままの意味で口の中が凍るくらい冷たいですわ...。」

「(ラファエル:)超官の凍らせたおでんは絶品ぞ。」

「(ダイアナ:)シャーベットのようなカブ、おいしいよ。」

「(ハイペリオン:)超官のおでンまぁぁぁぁあいぃぃぃ!!!!!」

「(雅史:)何だんまりしてるのよ杏璃。超官の凍らせたおでん食べて元気だしてよ。」


 「杏璃」の口の中に凍らせた卵を突っ込む。あまりの冷たさに目を覚ます。


「(杏璃:)ぅあ!!まっ、雅史くん!!」

「(雅史:)よかった。元気になって。」

「(杏璃:)雅史くん...あたしを励ましてくれましたこと、感謝の気持ちでいっぱいです。...大好き。」

「(雅史:)どういたしまして。ほら健太も!!」

「(健太:)ひゃあぁぁ!!」

「(雅史:)ほら、目を覚ましたでしょ?」

「(健太:)...ふぅ。それはどうも。」

「(清子:)つまり、超官の術を解くにはこの『凍らせたおでん』っコトネ。」

「(清子:)学園長の『何のヨーダ』といい雅史さんの『この凍らせたおでんってコトネ』といい、とても寒いダジャレですの。口の中が凍りそうですわ。」


 まだ沈黙している3人の口の中に凍らせたハンペン、カブ、牛筋を突っ込み、目を覚まさせる。


「(ミュゼット:)ひゃあぁぁぁ!!!!これは、おでん!?しかも凍ってるし!!」

「(和子:)びゃぁあ!!!!これは、カブですか!?」

「(増田:)!!!...凍えちまうところだった。」

「(雅史:)よかったね。みんな元通り。」

「(ミュゼット:)いやぁ、だんまりしてすまない。超官の能力は恐ろしかったよ...もう。」

「(ハンナ:)副会長共同で作ったボルシチどうぞ。」

「(動木:)他校の生徒共同で作った甲斐がありましたわ。」

「(雅史:)姐さん特製ボルシチだね。姐さんの料理はおいしいよ。凍えた口の中を温めるためのお口直しっと。」

「(エドガー:)ほう...ハンナさんのボルシチですか。それにおでんの具材を流用するとは...。」

「(ハンナ:)...超官、1週間後つまり10日の土曜日に私の体育祭見に行ってくれる?生徒会のみんなも是非とも。」

「(エドガー:)...そうですね。その日に行きましょう。生徒会8人を連れてでも見に来ますよ。」

「(雅史:)姐さんの体育祭...ワクワクするね。応援したい!!」

「(清子:)体育祭の最中、大きなトラブルがなければいいのですが...雅史さんが応援に行くならわたくしもついてきますわ。」

「(ヤミ:)...たまには他校の体育祭見に行っても悪くはないだろう。皆の者よ、1週間後の土曜日に他校の体育祭を見に行くと決定された。異論はないな?」

「(動木:)会長がそうおっしゃるのなら私も行きます。」

「(ランス:)異議なし。」

「(増田:)当日の俺の活躍、目に焼き付けるといい...。」

「(和子:)委員長さんの見せ所、ちゃんと応援しますよ!!」

「(ミュゼット:)しゃあないな、付き合ってやるか。」


 ボロい集合住宅アパートメントで勉強して、超官「エドガー」と「ハンナ」の手料理を食して、お笑い番組を21時48分まで視聴して、ボロいゆえに風呂がないので「アトラス姉妹」とともに昔ながらの銭湯で湯船に浸かり、生徒会を含め皆揃ってお泊りして一日を終えた。


「(ハンナ:)心配ない。雅史くんの家族に連絡して許可を取った。」


 次の日の土曜日、「雅史」は朝7時30分からアニメ番組を見ていた。11時までだとするとざっと3時間半ぶっつづけて視聴したという。「雅史」の日常に生徒会3人はあきれていた。


「(動木:)朝からアニメ三昧なんて、雅史くんって子供ですね...。」

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