検索

長い文章が苦手な僕は、カクヨムで読みたいものを探す時、「〜2000文字」という条件で検索をかけている。


それを更新順に表示しているのだが、「〜2000文字」とは、更新した文章の文字数ではなく、更新した小説の連載全体の文字数のようだった。



そう思ったきっかけは、僕が楽しみにしていた小説が検索結果に現れなくなってしまったからである。


僕は自分の背が高すぎることにコンプレックスを抱いている。

そして、その小説は、女子高生が胸の大きさに悩むものだったと記憶している。


一般的に良いものだとされるものに対して、本人は悩んでいるということだ。

その作品に、僕自身の感情が重なったのだと思う。



だから、検索に引っかからなくなったときの喪失感は、思った以上に深かった。


「後悔先に立たず」とはよく言ったものだ。

違う検索も試みたが、その小説を見つけることはできなかった。


だが、ここにこうして書いたことで、忘れることができるだろう。

大人になった僕は、ずいぶん諦めのいい人間になってしまった。


昔ほど、背の高さも気にならなくなっている。

心の平穏のためには、それもまた良いことなのかもしれない。


主人公の女子高生が、いつか自分なりの答えを見つけられることを願っている。

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