S24 ラミエル 7月12日

――アルカディア王国 アルカディア紅葉ギルド――


▶今日はなんか普段見ない人がそこそこいます。ときがねが話しかけてきますね


ときがね「よっ。久々にこの辺に初心者の塔が出たみたいでよ。最近は初心者で溢れてるぜ」


カトライン「新しい人が来るのはいいことですねー」


ときがね「そうなんだよな。お前らにも初心者の塔から護衛しないか?って誘おうと思ったんだが……」

ときがね「保護者がいねえしダメそうだ。また今度誘うわ」


カトライン「そういえば私のときも塔からこっちに連れてきてくれましたね」

銀河高原「何?私だけじゃ不満ってわけ?」


ときがね「まあ、ストッパー1人だとなあ、そりゃなあ……」

銀河高原「で、噂の野郎はどこにいるわけ?」


▶花崗 世間話

 失敗

▶白銀 世間話

 失敗

▶カトライン 世間話

 成功


花崗「誰のことです?」

白銀「私も存じ上げませんね」


銀河高原「こいつら……。川雪の居場所とか聞いてないんかおい」


カトライン「ああ川雪さんのことでしたか。自分のお部屋だと思いますよ」


銀河高原「あいつの部屋知らねえんだよな……。カトライン、初心者の塔行きてえから連れてきてくれや。白銀、お前も一緒に行って来い」


白銀「え……え、えぇ。行って……きます?」

カトライン「わかりましたーとりあえず連れてきますね。白銀さん行きましょ」


銀河高原「私は他のメンツ連れて戻ってくるから。1時間後にここ集合な。花崗も来いや」

花崗「はいはい。まあ、暇なので行きますよ」


白銀「今このカメラは機能してるんですか?」

カトライン「ええ、配信中です。リスナーのみんな喜んでくれてますねー」


――アルカディア王国 下水道――


▶路地裏に入り、マンホールの蓋を開けて下水道に入ります。下水道とは言うが、実際は魔法で管理しているので臭いもそこまでなく、ただの地下道ですね


プリム「確か、ここだったような……」

カトライン「話に聞いたのと趣が違いすぎる……」

プリム「いざという時に合鍵をもらっていたのです」

白銀「これができる後輩というものです」

カトライン「できる先輩もがんばって」


▶プリムは壁をすすすっと叩くと、鍵穴が出てきます。川雪からもらっていた鍵を差し込むと、繋ぎ目もない扉が横開きで開きます


――アルカディア王国 マンホール下の小部屋――


▶書斎のような部屋です。壁に大量の本が並んでいますね。その中央、調べ物をしている川雪を見かけます


川雪「あ?なんだてめえら……ってああ……。こんなとこまで来るとか珍しいな。要件は?」


白銀「ときがね様から依頼があったのでいきましょーって言うお誘いでございます」

プリム「初心者の塔が近辺に出現したのです。ですので、その護衛に」

カトライン「銀河高原さんにお願いされたので。一緒に行きましょう」


川雪「初心者の塔だと!?――ちょっと待ってくれ」


▶川雪は飛び跳ねるように椅子から立ち上がり、散らばった本を投げ捨てるように別の場所に避け、何か紙を探し始めます


カトライン「……なにかお探しですか?」

白銀「お手伝いいたしますよ」


川雪「待って、待ってくれ。最近、ニューロリンカーがやっと作れそうなんだ。資料を、資料がこの辺にあってだな」


▶白銀 アニメ[ググる]

 失敗

▶カトライン アニメ[インスタ映え]

 成功

▶アクセル・ワールドに存在する、インカム型のVR装置ですね。思考会話が可能だったりするハイテクですね


カトライン「ああ、あの……テレパシーっぽいのもできるVRマシンですか。またなんというか、面白いものを作ってますね」

白銀「テレパシーでございますか。ということはなんですか、ファミチキ買ってきてくださるということですか?」


川雪「ああ。言ってなかったか?スマホのアプリでダイヴ出来る機能作ったのもうちの部署なんだわ」

川雪「ちょっと、俺の資料集めのついでに相槌うってくれないか?俺は野球が趣味でな」


白銀「…………はい」


川雪「幼馴染と一緒にな、草野球をな。やってたんだわ」


カトライン「こういうときの幼馴染といえば女の子ですね!」


川雪「男だ。硬球ってわかるか?俺は投手だったんだがな……」

川雪「頭に当ててしまったんだわ。ヘルメットも安物だから昏倒してな。打ち所が悪かったのかそのまま入院送りだ」


白銀「軟球じゃなかったのですねぇ……」

カトライン「いたそう……それは災難でしたねお互いに……」


川雪「それなりにちゃんとした草野球だったからな。――それで、あいつはそのまま脳死判定になった。俺の温情で、まだあいつは一応生きてる……ってことになっている」


白銀「……?それいつ頃の話なんです?」


川雪「もう3年も前だよ。――最近、色々事情ありそうな銀河とか見てな。思ったんだ。人格排泄があって、NPCにも人権があって、天使様だって来るような場所なんだろ?」

川雪「じゃあインカム型のアイオンダイブ機能の機械を作れば、あいつに謝れるんじゃないかって思ってな」

川雪「でも、初心者の塔が近くにないとあいつが仮にこっち来れるってなっても会えるかの保証なんてないから、初心者の塔が来るのを待っていたんだ」


白銀「なんと。一大事でございますね。――それで探し物は……」

カトライン「事故だし、こういうときは後悔する気持ちと贖罪の気持ちが大事ですからね……この地で会えるなら素敵なことです」


▶川雪は1枚の紙を取り出します


川雪「これだ。実現可能な範囲のニューロリンカーもどきの起動パスさ」

川雪「無理やりダイブさせるから危ないんだ。二次元のクロロホルムみたいなもんさ」

川雪「せっかく来てもらってわりいな。銀河には謝っといてくれ。俺はあいつにこれを装着してくるからよ。こっちの夜には戻る」


▶相当慌ててたのか、ログアウトしても川雪の身体が残ったままですね


カトライン「もう形になったものがあるのはほんとすご……わかりましたお伝えしておきますね」

白銀「むむむ……。このままにしておいてよろしいのでしょうか」


プリム「奥に寝所があるようです。そちらで寝かせてあげては?」


白銀「なるほど。では私が頭で、あなたが足です」

カトライン「とりあえず、誰にも見られないように……。はい、私は胴体を支えますよ……」


――アルカディア王国 西地区――


▶銀河高原はブチギレながらその辺でふらついてたメンツを西地区でようやく回収しきります


銀河高原「しょーもない散歩で探し回らせやがってよー。風俗行きたいか犬みたいにふらついてる場合じゃないでしょ」

一斤染「ほら、未成年ですから……」

銀河高原「酒は飲みたがるのにねえ……」


花崗「まあ見つかって良かったですね」

ドラレア「今日は何も予定が無いと聞いていたゆえにワイン蔵巡りをしようとしていたのだが……」


銀河高原「西地区に蔵あるわけないでしょ……。隠れ風俗狙いはニッチねえ」


ドラレア「我にそういう不純な趣味はないと言っているだろう」

Yoloしく「約束もなかったからね。集められたってことは急ぎの用事かな?」


銀河高原「初心者の塔が湧いたみたいでね。ときがねといっしょに護衛に行こうってお誘いをしようと思って」


Yoloしく「へえ、珍しい」


▶そんな時、君達に声をかけてくる人がいます。さらみんですね


さらみん「ぼっちdeロックの奴らじゃん。お前らに依頼しようと思ってたんだが、今時間あるか?」


銀河高原「あー……?ああ、アーテルの」

銀河高原「時間ならあるよ。立ち話もアレだし、酒場でちゃんと聞くよ」


――アルカディア王国 アルカディア紅葉ギルド――


▶1時間後、銀河高原はカトライン達に事情を話、奥の部屋にさらみんを通します


さらみん「すまんな。薄々わかってると思うが、依頼内容はアーテルについてだ」

さらみん「ざっくりだが、経緯から話そうと思う。事件はリアタイ軸去年の8月10日だ。アルカディアはシロコダイルが目光らせてるからな。NPCが殺されるなんてことは本当にないんだ。騎士団なら余計にそうでな」

さらみん「にも関わらず、アーテルは殺された。時刻は朝だ。その日、俺は詰所で事務仕事をしていた。アーテルはその時刻、門番業務をやっていた。ワンオペだったからな」

さらみん「死因は撲殺だ。音はしなかった。顔面を殴られ続け、執拗に腹部等を殴られ続けた事による失血死だった」

さらみん「俺が事務仕事を一区切りつけ、アーテルに声をかけた時にはボロボロになって死んでいた。俺は犯人の顔すら見ていない」

さらみん「俺は諦めなかった。その日に街に入ってきた人間全ての素性を調べ上げた。すると、皇っていう商人ギルドにいる人間だけ、足が掴めなかった」

さらみん「皇は東地区の工業地域で薬を販売していた。それが違法薬物でな。NPCを岩石化させたものを削ったものを使用して作られたものらしい。鉱石病とか呼ばれていた」

さらみん「お前達がフリー素材清浦で暴れたって話を聞いてな。しばいた奴らの素性の情報がこっちにも回ってきてよ。――案の定、皇の奴らだった」

さらみん「最近、この辺りの治安が悪くなったのはわかるか?清浦のところにいた奴らがこっそりこの辺で金を使って軽犯罪を繰り返させてるんだ。俺は居場所を突き止めたんだが……俺には力がない」

さらみん「だから、依頼なんだ。彼奴等をぶち殺してほしい」


花崗「なるほど。心が痛まなさそうな相手で何よりですね」

ドラレア「物騒だが……納得せざるを得ない理由だな」

花崗「……にしても、皇ってどこかで聞いた気がするんですよね。どこだったか……」

カトライン「なるほど……皇、がNPCを素材にして薬物を作り、このあたりの住民に犯罪させてるっていうことですか?」


さらみん「ああ、悪い。端折りすぎたな。皇は現実での貴族家らしい。こっちでの名称はカンタールだ。カンターレではないぞ」


Yoloしく「あそこもそっくりさんが多くて大変だ」

さらみん「蜘蛛はわかるか?蜘蛛を使役してNPCを誘拐して繭にする。繭の中で人は消化されるんだが、そうなると何故か岩石化するんだ。それを粉末状にすると、薬物のような効果が起きるらしい」


白銀「蜘蛛……ですか……」

銀河高原「薬物は運営がそもそも作ってなかったはずだけど……」


さらみん「だから、それに近い症状を引き起こしてるのだろう……。理屈はわからんが」


花崗「運営が作ってないはずのモノや現象があるなんてよくある話じゃないですか。バグみたいなモノでしょう」

銀河高原「んん……まあそうね……」

カトライン「それをやってくる人含めて、相手ってどれくらいの人数だったり装備だったり、居場所以外にわかってることを知りたいのです」


さらみん「規模は30人位だ。全員サブマシンガンやなんかレーザーブレードみたいなのを装備してる。金で動かしてるチンピラの数まではちょっと……」


花崗「30人……できれば各個撃破していきたいですね。乱戦に持ち込んで同士討ちが期待できるならいいんですが」

カトライン「30人は多い……思いの外がっつり火器ですし、ロングレンジもいけます。まあ船に砲台積んでたしそりゃそうか……拠点わかってるならいっそ先に補給基地爆破もありかもです。居場所って1箇所だけですか? 大人数ですし、サブ拠点とかもいくつかあるとか」

Yoloしく「ああ、フリー素材清浦と言ったか。そういえば電力で説明がつく範疇を超えてたね……」


さらみん「それで居場所だが……」


▶急に轟音と硝煙の音が聞こえます。建物の柱の木材がミシミシと音を立てていますね


「襲撃だ!!」

「戦えるやつは武器を取れ!相手は銃だ!気をつけろ!!」

「火をつけさせるな!!」


さらみん「なんだ……?」


ドラレア「何か別の組織などと繋がっていると言うことは…………何事だ!?」

カトライン「相手の行動早くないですか……?」


▶扉をぶち壊され、人が吹き飛ばされてきます。二酸化マンガンですね


二酸化マンガン「……痛った……。お!?ぼっちdeロックか」


Yoloしく「やあ、手酷くやられたみたいだね」

白銀「外で一体何が?」


二酸化マンガン「逃走中みたいな奴らが武装して攻めてきた。どこも火の手が上がってる……。暇ならぶち殺すの手伝ってくれや……。ときがねの野郎はどこいったんだ……」


▶二酸化マンガンはトンファーを構え直すとすっ飛んでいきます


花崗「よし!殺りましょう!」

カトライン 「とりあえず迎撃しましょう」

さらみん「遅かったか……。だが、俺からも頼む」


さらみん「拠点は東地区の工業地域、繊維工業だ。警備は厳重だろうが、覚えといてくれ」


▶さらみんも片手剣を構え直して先に迎撃に出ていきました


――アルカディア王国 ギルドハウス「美少女を愛でる会」――


▶大通りにあるギルドハウスです。度重なる銃撃と放火により、倒壊寸前のようですね。NPCや傷病者を保護しているようで、むぎを中心に防護陣を敷いていますが、崩壊も時間の問題のように見えます


黒服「通行人はどいてた方がいいぜ!今日この街は戦場と化すんだからよ!」


▶ガトリングを構えた黒服がのそのそとやってきます。ガス圧で銃口が回転し始めます


むぎ「あの銃食らったら全身が焼けるように痛いんだけど!?何あれ!?」


▶ドラレア サンクチュアリ[龍姫の加護(柳浪、落椿、裂帛、シズフラット、イチゴーシス、レタブリスマン)]]

 59回復

▶カトライン 心妻 エーテルターボ


▶黒服 物理攻撃

 240ダメージ

[白銀:コミケカタログ[アリスノーリ]][花崗:田舎間畳[畳替し]]

[ドラレア:スライド式携帯電話、ティアズカタログ]

[Yoloしく:スライド式携帯電話2個、ティアズカタログ]

[カトライン:スライド式携帯電話、ティアズカタログ]


むぎ「ぼっちdeロック!あんた等!ボコすの手伝いなさい!」

白銀「いたたたた。ガトリングとは姑息な」

カトライン「弾幕ゲーを生身でやることになるとは……」

ドラレア「ぬぅ、我の加護を強める儀式をしている暇がないな……」


むぎ「絶対あの銃なんか仕込んでるわよ……。怪我しても全然治らないし……」


▶ガトリング砲マンや、金で雇われたチンピラを全員ぶち殺しました。ウサメリが来たり来なかったりしています


白銀「危険な……戦いでしたね……」

Yoloしく「まあ前にも辛酸を嘗めさせられているからね」

カトライン「壊すのは簡単にいかないですね……」

花崗「結構殺りましたねえ」

ドラレア「ううむ、やはり我も大技を何か創り出すべきか……」


むぎ「助かったわ。シロコダイルさんは大通りの方にいるから、そっちにも援軍にいってくれると助かる。怪我したらこっち来て。一応設備だけならあるから」


――アルカディア王国 大通り――


▶普段は騎士団が巡回しているのですが、1人もいません。火炎放射器と思われるものを持った黒服が、目に付く人や家を片っ端から燃やしているようですね。火事場泥棒も多く、襲われてる初心者も多いですね


▶白銀 自己犠牲精神 生命精神

 300回復


ドラレア「何もかも燃やしおってからに……だが、よくも悪くも炎に紛れての奇襲が容易かったな」


▶黒服や火事場泥棒を全員ぶち殺します。ウサメリが飛ばないのは外国人のようなアバターが多いんだな、と感じました


シロコダイル「やあ助かった。目付けてた奴らが全員クロとは思いもしなかった」

シロコダイル「東地区に人が集まってるようだな。得体の知らない煙も出てるから、吸わないようにしたほうがいいだろうな」


Yoloしく「この状況じゃあ間違いなく良いものではなさそうだ」

白銀「今回も危ないところでした……」

カトライン「やっぱり突っ込んで全部灰燼に帰すほうが似合いそうです……」


――アルカディア王国 王立研究院――


▶研究院の入口でラウンドと美少女を愛でる会数人が防衛しています。3人程床ペロしていますが、治療する余裕もないようですね


ラウンド「お前ら!暇なら手伝え!非戦闘員で凌ぐのは無理だぞ!ここ落ちたら悲惨だからな!」


▶襲撃を全員で凌ぎきって、城にやってくる不法者をぶち殺しました。この場所ではウサメリは1匹も飛んできませんでした


一斤染「ウサメリ様が来ない……?」

プリム「精霊様の加護もない愚図のようです」

ラウンド「助かった。こいつら、オリジンクリスタルを狙ってきてる」


ラウンド「オリジンクリスタル……いや、イマジンクリスタルかもしれん。彼奴等の狙いはこれだ。大量のクリスタルの気配がここから西側で感じる。工業地域に行くときは気をつけろよ」


Yoloしく「惨事になる前で良かったよ」

ドラレア「我の力の魅せどころだったな。そしてやはりというかクリスタル狙いだったか、そんな気はしたな」


ラウンド「一応だが、これを持っていけ」


▶カクカクとしたつるはしのようなものを渡します


白銀「おーありがとうございます」


ラウンド「オリジンクリスタルを砕けるものだ。本来オリジンクリスタルは砕けるようなものじゃないが、石を砕く概念として最強の物なんだと。こんなカクカクしてるのにな」

ラウンド「それが良いらしいからダイヤで加工してある。ダイヤなんてすぐ割れるはずなんだがな……」


――アルカディア王国 詰所――


▶見張り塔の下、ティアル騎士団の詰所ですが血の臭いがむせ返るほどです。美少女の死体が立ち並ぶ中、死屍累々の部下を守るようにボロボロのティアルが立っています


ティアル「これ以上部下は殺させません……!アルカディア王国恒星騎士隊長ティアル=フェアリ……推して参ります!」


ドラレア「ああ、よくぞ持ちこたえた。我等が巻き返すぞ!」

Yoloしく「ジブンたちも同じ思いさ。遅くなってしまってごめんね」


▶カトライン 心妻 スピード:回復薬G3、ハイポーション、エーテルターボ


▶この場所でも1匹もウサメリがやってきません。また、君達は日本語じゃない言語で会話しているのを聞いていました


ティアル「た、助かりました……。ぼっちdeロックさんは流石ですね……」


白銀「恐縮です」

花崗「はぁ……はぁ……ちょっと消耗が大きいですね……」

一斤染「ここでも……ウサメリ様……」


▶ティアル騎士団の部下の死体が急に起き上がり、関節も砕けた人間じゃない動きで東地区まで歩いていきます


ティアル「思い出したことがあるんです。アーテルが死んだ日のことです……」

ティアル「私、あの日……変な報告を受けました。宝石が独りでに飛んでるって話です。あの日、私はダイヤモンドのような青い鉱石が空を飛んでいるのを見かけたんです」

ティアル「その宝石は首もない鶏に憑依して、逃げ回ったんです。それで疲れ果てて、捕まえて戻ってきた頃には……」

ティアル「部下にも、青い宝石が憑依してたりするんでしょうか……」


――アルカディア王国 下水道――


▶逃げ込んだと思われる初心者の死体が水路にたくさん浮かんで筏のようになっています。ウサメリが集り、虫と呼ばれる理由が少しわかりました。敵はいないようですね


――アルカディア王国 マンホール下の小部屋――


▶部屋に入っても、特に異常はありません。川雪がちょうど起きてきたようですね


川雪「あ?お前らなんでそんなボロいんだよ。遊んでたのか?」


白銀「おはようございます。えらいこっちゃなんです」

カトライン「外が大戦争です」

花崗「斯々然々、というやつですね」


川雪「は?わかるかボケ、いや待て。そっか……大変……いや、やばい!」


カトライン「はい? ああ、そういえば初心者の塔に行くんですよね……」


川雪「取り敢えず初心者の塔行くぞ!陽動だわこんなん!」

川雪「理由は道すがら説明する!!!」


カトライン「とりあえずボロボロの体を癒やし……」

プリム「無理そうですよ……」


――雪姫(ミーチェリア)の紅茶――


▶川雪にざっくりとした状況を伝えると、「やっぱな……」と呟き、話し始めます


川雪「いいかよく聞け、敵の目的だ。恐らく話に聞くところの東地区に戦力を集中させると、誰が来る?」


川雪「俺ならユミィを送り込む。アルカディア王国の一番でかい戦力だからだ。お前らが仕事したからもうちょい戦力集まってるだろうがな」


川雪「なら他の場所はどうだ?アガーテはイーストの基地、フィオレンテはカンターレの基地だから関係ない。じゃあどこが狙われるかってアルカディア作戦陣地が定番だわな」


川雪「でもあんな場所を取るメリットがイースト以外にない。幻想復古で撃たれてるからイーストの息はかかってるんだろうが、なら先にアルカディア作戦陣地を落とさない理由もないわけだ」

川雪「じゃあ何が目当てか?って話だ。ティアルの部下の死体が動き出したんだろう……?ならば、話を聞く限りほしいのはNPCの肉体だ」


Yoloしく「粉末にしろ、操るにしろ、素体の強度が高いほうが良いってことかな」


川雪「これはフリー素材清浦でユーザー族の死体を樽に詰めてたから、死体に何かしら需要があると考えるべきだ」

川雪「今、一番死体が取れる場所はどこだ?初心者の塔だろうが」

川雪「何より、俺の幼馴染がログインしてんだ。これ以上痛い目に遭わせたくない」


カトライン「初心者の塔はユーザー族のスポーン場所……ああなるほど」

Yoloしく「なるほど。急ごう」


銀河高原「川雪にしちゃ冴えてると思ったらそういうことね」


▶初心者の塔が見えてきます。ウサメリが大量に飛び交い、蚊柱のようになっていますね


プリム「見て下さいマスター。ウサメリ様の大名行列です」

カトライン「うーわ」

川雪「今初心者狩りをするにしても拠点がないし、正解みたいだな」

白銀「川雪様のために一肌脱いでさしあげましょうか」


――ナツヒナ供給ない砂漠 初心者の塔――


▶砂漠の程近く、初心者の塔がそびえ立っています。死体が立ち並んでいる最中、羽根の生えた女性が立っています


川雪「ザバーニヤ……」

Yoloしく「嫌なものに出くわしちゃったねえ!」

プリム「インフェルノで見かけた個体と同一個体のようです」

花崗「嫌でも好きでも殺らなければこっちが死ぬだけです」

ドラレア「まさに地獄絵図だな……」


▶戦闘前行動 花崗 スタンド発現(鷹の目、葉長、ホープファインド、ドライブチェック、ハニリイト、お前それサバンナでも同じ事言えんの?、マングースマヌーバー、止まらない疾走、スピード勝負!、イスティドラール)

▶戦闘前行動 Yoloしく ツイストウェイブ ウェイブライダー 水刃のエラルド  ライトウォール フローイングステップ スターシールド サンドウォール アーススパイク メイキングレイナ マジックスクロール 親愛なる、はじまりの君へ [始まりの音を鳴らして:夜明けに珈琲を]

▶戦闘前行動 カトライン レベルインストール 魔術習熟 現代術習熟 マーレライ ヴェルターブーホ 耆宿 カランバノ 胃痛 吐血 一人前 氷獄 氷翼 バロッツァ ベッラーレ 達人の帯 エレメントボム うさみみべるの 光あふれる愛を ダマスカスカス ダマスカスダスト ハルデルタスピカ ソルアコート トビアス・アンジェリーナ 隘路 レジ袋 ノーブルサンシャイン ディオニュソス・ディオミステ メドレンノ 瑠々色のグリモア ツインサキガスキ チー牛魔法使い

▶戦闘前行動 ドラレア レベルインストール クロースト マディエ 神術習熟 呪術習熟 蒼星 聖なる光 癒しの風 コイノーニア みんなを癒やして 窓辺サイレントタイム ゴート・オファーリング キスタップ ロンガンブラビ

▶戦闘前行動 白銀 陸上部の元エース 陸上部の現エース ムーブメント 辰砂 紋章のカティ パラケルス覆滅 羅宇 サイバーゴーストセラフ ナーサリーウィルス 窓辺サイレントタイム 潮騒のシーショア ビリントンの森


[物語の起動:魔のアリス:デーモン・コア]

[ボロボロの魔導書]

[炎熱の火車回し]

[勇気のチョップ{[黒魔導サラマンダー]

[アウトサンダー]

[開拓のフォス]

[エミールレインビル:雪のウインティア]

[リィ・ロアイシャ:炎熱のアーチャー]

[炎熱のフロギス:炎熱のバーナー:反撃の狼煙を上げよ!:キングアンドヒーロー:グロウンメイクアップ]

[雨のちマイヒーロー:友情バーニング]

[鉄板のバブルバスター:キャンディユニバース]

[真夜中ショータイム:おてんばクラッカー:不思議なタンバリン]

[炎熱キャノン:ライムブーメラン]}]

 計4958ダメージ

[真白のレタル:安寧の地を求めて:水龍のニオヴァニス:鏡越しの鼓動]

[獄卒の静謐(ターン開始時、割り込み。任意の対象1人に時属性自然反応攻撃判定200d200。毒50d80を1回付与)][ワードブレイク]


『ランブル』


▶ザバーニヤ 獄卒の幻像(魔法。120d120)

 7252ダメージ

▶Yoloしく 放棄

[Yoloしく:無限の板[アリスノーリ]林檎の板]


▶白銀 スピードドレイン 深赤 通常攻撃

[もいっちょキック(ムーブアサルト[闃然、砂錫、鏗鏘、鉱滓、アグレス、アサーダ])]

[ミシェールミク:神速キャンセル攻撃:もいっちょキック]

[レイジングトマホーク:もいっちょキック]

[追撃のテイルガンナー:もいっちょキック]

[戦慄のドリフトダンサー:もいっちょキック]

[プルートホーン(もいっちょキック)]

 計31091ダメージ

[プロジェクトリビティーナ]

▶花崗 通常攻撃[デッドマン・ウォーキング]

『逆打ち混沌MIX』『[応援ください] (応援するよ!!)』『うみみ走法』

 成功 2394ダメージ

[玉響]

[カスタマイズ:通常攻撃[デッドマン・ウォーキング]]

 3605ダメージ

[涙の渡り鳥:心は転がる石のように]

 成功 4810ダメージ

[ヴァーユの波浪(深赤)]

[忘れ得ぬ人に]

[勇気のチョップ]

 計10606ダメージ

[プロイキッシャーユイ:安寧の地を求めて:水龍のニオヴァニス:鏡越しの鼓動]


『ランブル』

▶ザバーニヤ 獄卒の幻像(魔法。120d120)

 7306ダメージ

▶花崗 コチーヤ

 9ダメージ

[花崗:もこたんの羽]


 成功 5497ダメージ

[くず鉄の閃光孔明ボルト]

[しゃぼん玉とんだ:サンクチュアリ[龍姫の加護]]

 878回復

[ボーンシックル]

 成功 5938ダメージ

[レイジングトマホーク:真空への扉]

[アーク・ノバグランピア:キスタップ]


[レスバマウント:安価スナイプ、百色ふぉとぐらふ]

[レスバブーメラン]

[サニシズク]

[物語の起動:魔のアリス:デーモン・コア]

[ボロボロの魔導書]

[クシストロスの鍵ガンナー]

[リトルスターズ:ランプ]『アイスプリースト』『スカルウォーカー』

[メヒカンのユヒア]

[淫ク侵略:黄昏の腐女子、月曜が近いよ、ファラリスの雄牛]

[デッドリースパーク:身代わり]

[レイジングトマホーク:精神陣形]

[古びた地図メロダイト]

[ガチ恋口上零式:レーザーライト]

[プロスフェアー:チー牛魔法使い]

[桜道のお散歩:カエンタケ汁]『異常無視:移動判定禁止』

[過去ログ倉庫:無敵の人]

『ヒトリボッチサテライト:獄卒の影剥(全体に自然反応攻撃判定で90d61)』

 2670ダメージ

[白銀:夏彩フレア][カトライン:身代わり]

▶白銀 導引

 成功

▶花崗 回避判定

 成功


[ウデクラプトン]ドラレア

 [烏猫]ドラレア

 [ガロイシュ軌道の巣窟] 

[プロジェクトリビティーナ]

▶花崗 通常攻撃[デッドマン・ウォーキング]

『逆打ち混沌MIX』『[応援ください] (応援するよ!!)』『うみみ走法』

 成功 5517ダメージ

[ジュデックス:サンクチュアリ[龍姫の加護]]

 2054回復

[バーストヒール:龍姫の加護]白銀

 3143回復

『ヒトリボッチサテライト:獄卒の点呼(全体の行動値を20に固定する。その後、このスキルが発動した行動時が終了した時、「ランブル宣言」がチャージされる。)』


『ユニゾンランブル』

▶ザバーニヤ 獄卒の呪腕(対象1人に追撃判定で55d55+3500。その後、地形効果:小次郎(反撃800。HP600。通行禁止の効果。15m)

 5179ダメージ

▶カトライン ロケット弾

 1605ダメージ

▶花崗 通常攻撃

 5113ダメージ

▶ドラレア 通常攻撃

 19ダメージ

▶白銀 ライムブーメラン

 17924ダメージ


▶花崗 夜鷹の爪跡:通常攻撃[デッドマン・ウォーキング]

通常攻撃[三点バースト]

[エアダッシュコトリ:通常攻撃[デッドマン・ウォーキング]]

 成功 6096ダメージ

[物語の起動:妙法・春雷[才覚の迸り[LOVERS-S(SPELLS(ALL-ATTACH(轟、輦、音吐、コンバッテレ、ロンブローゾスージー、ターイナ、パラノマル、やいばくだき)昏鐘、鏗然、焙焼、仮晶)瀬戸、匆卒]]]

 2973ダメージ

[カスタマイズ:通常攻撃[三点バースト、悠久の幻影、散弾カスタム]]

 計31256ダメージ

 成功 7777ダメージ

 成功 計29696ダメージ


▶ザバーニヤの首を弾き飛ばします


花崗「死したる者よ、今こそ復讐の時!『デッドマン・ウォーキング:死刑執行(エグゼキューション)』!『断首刑(ギロチン)』!」

白銀「どうどう」

花崗「ふふふふふ……これで一先ずは……うん?」


▶初心者の塔の奥から、新しい初心者が出てきます。全身の半分程が岩になっている男性ですね。口元もだいぶ石化していて、歩くのもきつそうです


川雪「リュウガ!お前、来れたのか!やっぱ、遊べるのか……!!」


花崗「おや……知り合いですか。危うく介錯するところでした」

白銀「!?何……バカですか花崗様!――おっと口が滑ってしまいました」


▶リュウガと呼ばれた男性アバターがなにか喋ろうとした瞬間、何者かに上から叩き割られ、岩石が崩れ落ちます。君達は一応その姿を見たことがありました。緑髪の騎士姿の少女、アーテルです


アーテル「イマジンクリスタルの供給、ご苦労。ユーザー族から集めるのは手間でな」


ドラレア「一先ず騒動はこれで……!?何……だと……!?」

花崗「で、次はこれを相手に?……連戦は少々キツいですが……」

川雪「ウサメリ、ウサメリはどうした!?」


アーテル「神の目次録に記載がなかったようだな。主はこの素材を人間として認識しなかったらしい」


▶実際、ウサメリが蚊柱のように舞っているのに、リュウガと呼ばれた男性の周りには1匹も飛んできません


アーテル「感謝する。部下を斬った罪は慈悲が与えられるだろう」


▶アーテルは青い正八面体に変わっていき、そのまま遠くまで飛んでいってしまいました


銀河高原「あれは……。天使か。青いダイヤで天使だとラミエルか……」

銀河高原「あのアーテルは死体を使ってるんだろう……。ティアルが言っていた証言と、死体を回収したからには使い道があって、それがこれなのか……?」


一斤染「人格排泄が出来るなら、人格注入も出来ないわけないですよね……」


カトライン「これでいいのか……?」

花崗「やれやれ……厄介なコトになりましたね」

銀河高原「で、当人は?なんか知り合いだったっぽいけど」


▶川雪は既にログアウトしてるようですね。身体だけ残っています


白銀「あの方はですね……。うむむ……」

花崗「置きっ放しもアレですし、持ち帰りましょう」

カトライン「もうちょっと、こう、自分の体を大事にしてほしい」


銀河高原「見た感じ、あの天使にしばかれなくても死にかけだったっぽいけどなあ。ときがねもあんなだったよね」


白銀「私が頭で、あなたが足です。カトライン様」

カトライン「はいはい、胴体を支えますよ」


ドラレア 「念の為我が飛んで索敵をしておこうか」

プリム「敵討ち、させられそうですね。この感じだと」

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