二章 平凡の中の異変

おはようと朝の挨拶が飛び交う学校。

俺はいつも話すクラスメイトの友達を見つけて、今まで一緒に登校してきた妹に別れを告げる。

 

クラスに入ると賑やかな声が聞こえて来る。

クラスの陽キャ軍団だ。

ちなみに俺はどちらとも言えない分野に所属している・・・

気がする。


クラスの時計が、朝のホームルームの時間を指す。

校内にチャイムが響き渡る。

またいつもと同じ世界が始まる合図の鐘だ。


特に何も無い。ただ時が過ぎていくだけ。

気がつけば、放課後になっていた。

また何も無い。ただ家に帰っていくだけ。

 


 ―――そう、思っていた。



見慣れた道を通って、帰る。そんな事さえ退屈に感じていた。

特に考え事もせず、ただただ歩き続ける。

家が見えた、今日もこれで終わりか。

その時、ふと後ろを見た。

俺はポカンとした。

さっき学校で喋っていた友達がそこに立っていたのだ。

何でここにいるんだ?と思って声をかけた。

いや、今日暇だからさと彼は笑った。

俺はじゃあ遊ぶか、と言い、そのまま家に荷物を置いて、出かけようとした。

すると、後ろから声がした。

妹がいた。

どこ行くの?と聞く、ちょっと友達と遊んでくると告げた。

俺は靴を履き、家を出た。

妹は何処か不安げな顔をして、こちらを見ていた。


玄関のドアを開けて、友達の方へと走った。

今思うと、何故この時違和感を感じなかったのだろうか。

その後、俺は友達と遊んだ。

カラオケに行ったり、ゲーセンに行ったして、暗くなった頃、家へと帰った。

その後も何事も無く、普段の生活をして

そのまま眠りについた。

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