第3話

 「ねぇ、優君。どうしてそんな本を取ろうとしたの?」


 優しい彼女は、泣いてる彼を少し煽ることで元気付ける作戦に出る。

 

(こんな現実相当ショックだよね。しかも彼は小4って言ってたし、辛すぎるよ・・・だから、ここはあえて、小4である純粋な心に、⚪︎ロ本を取ろうとしてしまったことを煽り、少しでも辛い現実から逃れて欲しい)


 だが、そんな彼女の考えとは違い


「公園の真ん中に、置かれてたから不思議だなって思って」


(捨てられたから、気になっただけかい!!つか少しショックだよ!!捨てられたことが!!あと子どもがいる所に⚪︎⚪︎本を捨てるな!!・・・まてよ?)


「そうなんだ、そういえば、その本の顔って私だった?」


「・・・そうだったかも!!」


「そうだったのね!!」


彼女の傷は少し増えたが、対して少年はきっかけを見つけたと喜んでいた。

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