第16話 中学時代⑫ 修学旅行

私の学校では、修学旅行は3年の1学期にありました。


その前に私は不登校になっており、当然行けるような状態ではありませんでした。


しかし、修学旅行の少し前に電話が掛かってきました。


その相手は、私の大切な友達からでした。


友達からは修学旅行に来て欲しいと言われました。


私は

「行けたら行くね」

といった濁した返事をしました。


私は内心では、申し訳ないけど無理だなって思っていました。


先生が配慮して私の仲のいい人達のグループに入るようにセッティングしてくれてはいたのですが、私の不安を拭い切るだけの要素にはなりませんでした。


なぜなら、少しでも嫌なことがあれば、最悪なことをしかねないからです。


そんなことになったら、私は多くの人を後悔させ、多くの人に迷惑を掛けてしまいます。


だから、行きませんでした。


本当は、私の精神状態が正常で、友達と楽しい修学旅行にできればそれが一番でしたが、その道はなく、私はひたすら布団で身を隠しました。




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