第13話

 嫌なほど、予想が出来てしまう。


 あの人なら


 「・・・でも、それからしばらくして寺たちもイジメを辞めて、私も春達と仲良くなったんだよね・・・それ恩を仇で返してたんだ。」


秋は普通に笑顔でこんなことを話す。

まるで友達に悪いことをして、

まぁいつものことだから許して、と言うように


 「だから、その。やっぱりあの時の忘れられなくて・・・うん、やっぱり覚悟決めた」


そして


 「私、優が好き。誰がなんと言おうとも!ごめん春は嫌いかもだけど、私は優のこと好きなんだ。だからお願い!!優に合わせてくれたら、何でもするから合わせて欲しい!!」


それは必死の覚悟で、しかもクラス全体に聞こえる話す。


これは嫌われものを好きになる・・・そんな状況を自ら作り、覚悟を示したということだ。


 「・・・もういない」


 「えっ?」


「優はもう居ないの!!」


「居ないってどう・・・言う・・・」


春は耐えられなくなり、バックを持って廊下に走った。


「・・・春!」


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