04.信仰の集め方

「お前!!!何しやがる!!!」


あまりの激痛に激昂しパソコンの中の神に近寄る。


「これで我と貴様は一蓮托生じゃの。末永くよろしく頼むぞ。使徒殿。」


ニヤニヤと笑う神を見てとんでもない契約を結んでしまったことを後悔する。


「ちなみにじゃが、契約破棄はできんぞ。信仰の力が足らなくなると我は消えてしまうがその時は貴様も一緒に消えることとなるぞ。」


もはや神ではなく完全に悪魔との契約である。


「・・・契約の達成条件は?」


「なぁに簡単じゃよ。我が現世で活動できるくらいの信仰を集めることができれば自動的に契約も解除されるようになっておる。」


「このメスガキが・・・」


「これから神と接する機会も多くなるであろうし簡単な口約束でも痛い目を見るという優しい我からの助言じゃよ。」


私は画面いっぱいに写るドヤ顔に苛立ちを覚えながらパソコンを操作する。


「痛い!痛い!やめんか!!!我は質の悪いウイルスなどではないからそんなものでは消えはせぬ!ただ、痛いものは痛いのじゃ!」


2度目の駆除を試みるがやはり失敗したことに絶望を覚えたものの、仕返しができたからまずは良しとしよう。


「二度と駆除をしようなどと思うなよ!貴様も消えることになるぞ!」


メスガキが何かわめいているが無視して本題を切り出す。


「それで本題だが、信仰とは具体的にどうやって集めればいいんだ?うちの神社を参拝客でいっぱいにすればいいのか?」


「それも一つの手段ではあるが、こんな寂れた神社では集まる信仰の力もしれておる。じゃからもっと大勢の人間に崇め奉られる、そのような場を用意するのじゃよ。」


「・・・具体的には?」


「それを考えるのが使徒である貴様の役目であろう。期待しておるぞ使徒殿。」


こいつ、何も考えてないな・・・

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