第2話

 葛城烈は、恋愛や婚活に関するエッセイや小説を執筆している作家であり、自身の経験を作品に反映させることが多かった。そのため、彼の婚活の旅は執筆活動の一環でもあった。


## 大洗での婚活中止


 大洗での婚活イベントが突然中止になったことに、烈は激怒した。彼は駅前に停まっていたトゥクトゥクを見つけると、気分転換を兼ねてドライバーに話しかけ、乗り込んだ。トゥクトゥクは、彼を大洗の海岸まで連れて行き、烈は海風に当たりながら怒りを鎮めようとした。


## 水戸の花火大会中止


 その夜、水戸で開催される予定だった花火大会も、雷のために中止となってしまった。多くの人々が失望して帰路につく中、烈は逆にこの状況を楽しもうと決め、近くの居酒屋に入って地元の人々と交流することにした。彼は地元の人々との会話を通じて、新しいインスピレーションを得た。


## 夏の野球大会


 翌日、夏の野球大会で霞ヶ浦高校がつくば秀英高校を倒した試合を観戦するため、スタジアムに足を運んだ。烈は試合の緊迫した雰囲気に興奮し、特に霞ヶ浦高校の選手たちのチームワークに感銘を受けた。この経験も、彼の次回作に影響を与えることになるだろう。


## 土浦の夜


 土浦の桜通りに足を延ばした烈は、その賑やかな夜の街並みを楽しんだ。風俗店に入り、一息ついた後、夜の街を歩きながら、様々な思いが頭をよぎった。彼は自身の作品に登場させるキャラクターやストーリーのアイディアを整理し始めた。ゴミの臭いに吐きそうになった。


## 続き


 夜が更けると、烈は再びトゥクトゥクに乗り、土浦駅に向かうことにした。彼はトゥクトゥクのドライバーと話しながら、次に訪れるべき場所を考えていた。そこでドライバーから聞いた話によると、近くの街で開催される地元のお祭りがとても賑やかで面白いとのことだった。


 翌日、烈はその街に向かい、地元の祭りに参加することにした。祭りの喧騒の中で、彼は再び新しい出会いや出来事に触れ、それらを作品に取り入れることで、よりリアルで魅力的な物語を紡ぎ出していく決意を新たにした。彼の次回作がどのような形になるのか、読者たちは心待ちにしていることだろう。


 翌日は録画したオリンピックの開会式を観ていた。マリー・アントワネットの生首が動いたり、城が炎に包まれる演出がされたり、ガガ様やセリーヌ・ディオンが歌ったり、手話通訳士さんがやたらでかかった。

 東京MXの『金田一耕助の冒険』は面白かった。古谷一行や田中邦衛、吉田日出子などが出てた。太陽にほえろ!をモチーフにした刑事たち、刑事たちが犬のコスプレをして太陽に吠えるシーンや、吉田日出子のオッパイポロリは面白かった。


 その日の午後、烈は再び執筆活動に戻ることにした。オリンピックの開会式や『金田一耕助の冒険』の影響を受けた彼は、新しい小説のアイディアが湧き上がってきた。新しい小説のプロット烈は、奇抜な開会式の演出を参考にしたミステリー小説を考案した。物語は、世界的なイベントの開会式中に起こる謎の事件を中心に展開される。舞台は巨大な城で、開会式の最中に不可解な火災が発生し、伝説の女王の幽霊が現れるという奇妙な出来事が次々と起こる。主人公の探偵は、現場に居合わせた有名な歌手や手話通訳士など、様々な人物の証言をもとに事件の真相を解き明かしていく。さらに、『金田一耕助の冒険』のユーモアを取り入れたサブプロットも考えた。探偵の助手たちは、犬のコスプレをして捜査に協力するという設定で、コミカルなシーンを盛り込むことで、シリアスなミステリーに対比する軽妙なタッチを加えた。烈は、この新しいアイディアに夢中になり、一気にプロットを書き上げた。彼の頭の中には、開会式の壮大なシーンやドラマのユーモラスなシーンが鮮明に浮かんでいた。これらの体験が、彼の作品にどのような影響を与えるのか、自身でも楽しみだった。その夜、烈は充実感に包まれて眠りについた。彼の新しい小説が完成する日は近いに違いない。読者たちは、彼の次回作を心待ちにしていることであろう。


 翌週末、葛城烈は谷中湖へと足を運ぶことにした。彼は執筆の合間にリフレッシュしようと、自然豊かな湖畔でのんびり過ごす計画を立てた。だが、そんな穏やかな日が続くとは限らなかった。


 谷中湖に到着した烈は、湖畔の散策を楽しんでいた。鳥のさえずりや湖の穏やかな波音に包まれながら、しばらく歩いていると、遠くから人々の騒ぎ声が聞こえてきた。気になった烈は、声のする方へと足を向けた。


## 事件の発覚


 騒ぎの中心に近づくと、そこには警察や救急車が集まっており、周囲は物々しい雰囲気に包まれていた。烈はその光景に驚き、何が起こったのかを知ろうと近くの警官に話しかけた。警官から話を聞いたところ、湖畔で散策していた女性が突然行方不明になり、その捜索が行われているという。


## 手がかりの発見


 烈はその場を離れようとしたが、突如として彼の探偵心が目覚めた。何か手がかりになるものがないか、周囲を注意深く観察し始めた。すると、湖の近くの草むらに不自然に散らばる足跡を見つけた。足跡は、湖へと続いていた。


 警察にその足跡を報告すると、すぐに捜査が進展し、ダイバーが湖に潜ることとなった。数時間後、ダイバーたちは湖底から女性のバッグを発見した。バッグの中には、女性の身元を示す身分証明書や携帯電話が入っており、これが事件解決への大きな手がかりとなった。


## 真相の解明


 その後の捜査で、女性は湖の対岸に住む人物とトラブルに巻き込まれていたことが判明した。警察は対岸の住人を調査し、その中から容疑者を特定した。最終的に、女性は無事に発見され、事件は解決を迎えた。


## 烈の次なる作品


 この一連の出来事は、烈に大きなインスピレーションを与えた。彼は谷中湖での出来事を基に、新しいミステリー小説の構想を練り始めた。物語の主人公は、自らの探偵技能を駆使して湖畔で起こる事件を解決するというものだ。


 葛城烈は、自らの経験を作品に反映させることで、さらに読者を引き込む魅力的なストーリーを描き出すことができるだろう。彼の新作小説が完成するのが、ますます楽しみになってきた。

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