塾帰り

これは僕が中学生の時の話です。

その頃、中学生になって勉強が難しくなったこと、受験が近づいていたことから僕は塾に通っていました。

ある夏の塾帰り、残って勉強していたこともあっていつもより遅い時間になってしまいました。


自転車でほぼ田んぼしかない暗い道を突き進んでいたところ、前の街頭の近くに歩く人影が見えました。

夜遅く田んぼしかない道を歩くその人に、奇妙な不安を感じたのを覚えています。

その人は、田んぼ道から外れるように道中にあった家の角を曲がりました。

目が話せなかった僕は、田んぼ道を直線に進みながら横目で人が曲がった通りを見ました。

その先は行き止まりなのにも関わらず、さっきの人はいませんでした。


何かここにいてはいけない気がして全速力で自転車をこいで、近くの友達の家を目指しました。

角の家に入ったのだと思おうとしましたが、その人が曲がった後すぐに自分が通り過ぎたことから、それは考えづらかったです。


無事、友達の家に上がり込んだ僕は何があったのかを友達に説明しました。

しかし、なぜか友達は角の家というのに納得できていませんでした。

何がおかしいの?と聞くと、


「そこって2年前に取り壊されてなかった?」

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ある方々の体験談 ねんごろ @yuzu110631

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