057 願いの代償

『そなたの願いを言え』

頭の中に声が響く。

願いを叶える魔神を求め、世界中を旅した。

争奪戦は、俺の勝利で終わった。

「台風の進路が怪しいから、被害を小さくしてくれ」

『たやすいことだ』

「で、残りは?」

『あと四十二回だ』


…だって『願い事、百回にしてくれ』が叶うとは思わないだろ?!

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