85_知らせ
ダンテたちが高く聳えるダンジョンを見つめ、闘志を激しく燃え上がらせている頃。
ダンジョンの最上階で、フエンとソフィーの2人は遠く離れた時ダンテたちのマナの高ぶりを肌で感じていた。
「ソフィー、感じるかい、二人のマナの高ぶりを!いい!!いぃいいい!!!素晴らしいぃいいい!!!!」
普段は冷静なフエンは、遠く離れた二人の闘気に触れて、身体を震わせると興奮したように叫んだ。
「お前も物好きだな。子供の見かけによらず、血の気の多い奴だ。だが、確かに、このマナの高ぶり、少しはマシな実力にはなったようだ。カカを倒したとは言え、我らの実力には到底足元にも及ばぬが……」
ソフィーは、凄まじいダンテたちのマナを触れてもなお、両腕を組み毅然とした様子で立っている。
「分かってないね。僕は、彼らの奥底にある力、可能性を感じてるんだよ。マナの高ぶりは見かけ上のフェイク。本当の力を彼らは隠しているに違いない」
フエンは、目を細めダンジョンから王都ペンタゴンを見つめる。
「ふん、そういうんもんかねぇ。私からすれば、脅威になるのは、剣神どもの方だ。剣神はおそらく二人いるな。あの街に」
ソフィーは、眉を寄せて、腕をぎゅっと手で握った。
「ええ、君も気づいていたのか、まあ、確かに、剣神たちも厄介だ。剣神たちとともにあの剣士たちもここに来るだろうね。彼らを一網打尽にするのが楽しみだ」
フエンは臆するどころか、これから襲来するであろう脅威に胸躍らせる。
「お前はいいな、フエン。殺る気に満ちていて。正直、私は、面倒だ。見物を好むタイプでね。人々が、苦しみ悶える様子を傍観する。それが私の生きがいだ」
「大丈夫。君も相当イカれてるから、きっと剣士たちとの戦いに没入できるはずさ」
フエンはニヤリと不気味な笑みを浮かべ、ソフィーの方を見た。
「だといいがな。人との戦いで高揚感を抱いたことが、未だかつてない。だから、期待はしていない」
ソフィーは、つまらなさそうな顔を浮かべる。
「君は面白くない奴だが、狡猾だ。そこは、誇るべきところだと思うよ、僕は。……そういえば、あの方から連絡があった。よくない情報だ」
フエンの言葉に、ソフィーは少し動揺する。
「何でお前にだけ。ずるいぞ」
「まあ、気にするな、ソフィー。そんなことより、今から重要な話をする。聞き逃さないように、よく聞くんだ」
「そこまで言うほど重要な話なんだろうな」
ソフィーは、筋肉質な腕をがっしりと組み、フエンに疑いの目を向ける。
「ああ、3つのダンジョンの一つ、赤のダンジョンが何者かに攻略された」
フエンの口から出た予期せぬ内容に、ソフィーは思わず驚きの声を漏らす。
「何だと……」
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