御伽噺戦争・VR旅行記三十二回目
やあ、こんにちは。
つ 氷でできたショーケースとその前に立つナルツィア
今回もスネドゥロニジェンの首都アザールラの紹介をしていくよ。
この町の特徴として、建物はほぼほぼが氷のレンガでできてるんだ。
つ 規則的に並べられた、同じ規格サイズで作成されているレンガ、しかし材料は氷なのか、薄水色に光を反射しており、向こう側も透けて見えそうだ
これは
わたし、てっきりでっかい氷柱を切り出してるのかなって思ってたんだけど、違うらしいね。
詳細は企業秘密らしいから教えてもらえなかったんだけど、この氷のレンガはスネドゥロニジェン独自の技術を使って、このレンガで作られた家屋内で火を焚いても溶けないし、屋内がすけることもないんだって。
……それってホントに氷? って思ったんだけど、水仙ちゃんがあの顔に似合った笑顔でこっちを見てきたからそういうもんだって思うことにしたよ。
つ 氷で作られた屋台、こちらは一つの巨大な氷を必要な形に削り出したのか、継ぎ目は見えない
で、こっちは氷のレンガじゃないけど氷でできた屋台。
人の居住地たる「家」は先のレンガを積み重ねて建築するみたいなんだけど、逆にこういう屋台みたいは小さいものについては大きな氷の塊を削り出すらしいんだ。
なんでも、強度の問題なんだって。
万が一の時に、一つから削り出したものよりもレンガ積みの方が強度が高かったらしいよ。
あと、火を焚いても溶けない性質の付与が、一つから削り出した方にはできなかったんだって。
すけない方の性質の付与は問題なかったみたいなんだけどね。
あ、最初に訪れる広場の氷柱は、溶けない方の性質だけ付与された奴だよ。
つ キャンプファイヤーの写真、炎はよく見ると根元は赤く、そこから先端に向けて青、白とグラデーションを描いていた
つ キャンプファイヤー近くに座っている人々、キャンプファイヤーに向けて何かを差し出している?
第一回目で各国の初期転送位置の写真を紹介したけど、初期転送位置には必ず噴水かキャンプファイヤーがあるんだけど、キャンプファイヤーはスネドゥロニジェンとトレディシェンだけなんだよね。
さらに言うと、トレディシェンのキャンプファイヤーの場所はね、あそこ複数の国の境目のところだからね、正直じっとしてられない場所なんだよね。
なのでキャンプファイヤーを楽しみたいならスネドゥロニジェンしかないんだけど、いや初期転送位置を楽しむって何?? って感じだよね。
これは水仙ちゃんから聞いたんだけど、スネドゥロニジェン所属の子たちって、どうしてもキャンプファイヤー見たらうずうずするらしくて……。
二枚目の写真みたいになるらしいんだよね。
つ 串にささったマシュマロ、ほんのりと茶色になりぷっくりと膨れ、今にも溶け落ちてしまいそうだ
こう、なんなんだろう。
キャンプファイヤーみたらさ、マシュマロ焼きたくなるよね。
最初は何してん??? って感じで住人たちに見られたみたいなんだけど、焼きマシュマロプレゼントしたら、これはいい! って今はこんな感じになってるよ。
つ 氷の屋台に大量の串刺しマシュマロがある、屋台主の女性が朗らかな笑顔で串マシュマロを差し出している、屋台にはスネドゥロニジェンの文字で「マシュマロ焼き」とある
こんな感じで、屋台でマシュマロ売ってるから、マシュマロ焼きたい人はここで買って。
わたし、リアルではマシュマロ焼いたことなかったんだけど思ったよりおいしくてびっくりした。
なんだっけ、ビスケット? クッキー? で挟んだやつが思ったより好みで、焼きマシュマロやるたびに食べちゃうから中毒になるよ。
つ そびえ立つ氷の城、西洋風の尖塔がいくつもあるものだが、塔や城の先端が玉ねぎのようにふっくらと丸みを帯びている点が特徴的
で、アザールラの中で一番見ごたえがあるのはここ、「ゲルド宮殿」だね。
首都の最東端にある小高い丘の上に建立された氷レンガのお城なんだけど、見た通りお城部分や塔の頭部分に玉ねぎみたいな形の装飾がされてるのがほかにはない特徴だよね。
元ネタはアンデルセン童話の「雪の女王」だからデンマークなんだろうけど、メルクリではロシア方面の文化影響が強いのかな?
ちょっと調べてはみたんだけど、この玉ねぎのような形の装飾は、別にロシアだけではないんだけど、どうも雪国とこの特徴を掛け合わせるとロシアが近いみたい。
これが氷じゃなくって、普通の建材で建立されて、着色されてたらどんな感じになってたんだろう。
ロシアの教会みたいにカラフルで美しかったのかな?
それとは違うけど、氷の薄水色一色のお城も素敵だよね。
つ 氷の回廊、色彩が水色一色だが、それでも彫り込まれた彫刻などの凹凸が光を反射して輝いているため、彫刻の図柄などがよくわかる
つ 氷の玉座と玉座まで続くレッドカーペット、レッドカーペット以外はすべて氷の一色で統一されている
こっちがお城の内部。
お城の中はね、他国所属でも観光として入ることはできるけど、写真撮影はスネドゥロニジェン所属者のみだったよ。
なので、水仙ちゃんに撮影してもらったものを載せておくね。
水仙ちゃんいわく、第十代目ゲルディアル陛下は今は引きこもっちゃってて会えない状態なんだって。
スネドゥロニジェン所属の水仙ちゃんも、まだ一回もあったことないらしいよ。
そこそこ国家任務をこなしてるのに会えないらしいから、なにか条件が必要なのかもね。
もし、読者の中でゲルディアル陛下にあったことがある人いたら匿名感想アプリから教えてくれると嬉しいな。
つ キャンプファイヤーの前で無表情にマシュマロを焼いているナルツィアと、なんだか楽しそうなイリアンサ、端に見切れる右手ピース
なかなか氷だけでできている世界っていうのもきれいだよね。
昔、リアルで氷像のイベントを見に行った時に氷でできた建物も見たことがあるけど、あれどころじゃない規模だったからとても楽しいよ。
ちょっと寒いけどね。
次回は、アザールラから始まる任務関係について紹介していこうかな。
スネドゥロニジェンでもホラー系のストーリーがあったのはちょっとびっくりしたけどね。
それじゃあ次回を楽しみに待っていてくれ。
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