3階層の修太朗

3階層で周回というかモンスターを減らしていく。


今日も同じ階層に何チームかはいるはずだけど、上手くコントロールされているおかげで、バッティングすることは一度もない。


効率よく各隊が稼働してるからこそ、ダンジョンの安定が保たれているのだろう。




ゴーレムを相手にするのもかなり慣れてきた。


この階層のゴーレムは硬いのは硬いけど岩でも氷でも魔法なら基本なんでも倒せる。


硬さを無視して貫通するとは流石は魔法だ。






”もうゴーレムは豆腐ということで”


”紙だよ紙”


”今日の配信はストレス解消になる”


”3階層って本当は新人の壁だよね”


”3階層は修太朗が無双する階”


”修様ステキ。陸人君がいないから今日は修様で”






「あ、魔石出ました」


「やっぱり、りんたろ~すご~い」


「たまたまだよ」




ゴーレムを倒すと幸いにも魔石が残されていた。


やはり、階層はあまり関係なくドロップするな。


でも、めったに出るものじゃないし、これのおかげであんなに給与もらえたと思うとこんなに小さな石でも粗末には出来ない。




「やっぱり、修太朗さんのドロップ率はおかしいですね」


「修太朗さん来てからですよね」


「来月はもっと多いでしょうね」


「本当、助かります。ローン繰り上げ返済できそうです」


「あと何年でした?」


「あと15年です。でもこの調子なら10年かからないかも」


「しっかりしてますね」


「修太朗様様です。もしかして魔石以外も出たりすると思いますか?」


「あの剣もドロップしましたからね」


「たのしみです」




当然階層が浅いこともあり5階層での活動に比べると楽だ。


同じ時間活動してもまったく疲れない。


ゴーレムは基本一発で倒せるのでこの階層であれば俺でも大仁田さんの代わりは務まりそうだ。


そういえば俺が使っている錆びた剣だけど、先日正式に俺のセイバーギアとして登録された。


錆びてるけど、前の武器を折ってしまった俺に発言権はないのでありがたく使わせてもらっている。


錆びてるけど、ゴーレムも斬れるし、まあ問題はない。




”おおおおっ、ゴーレム斬った”


”兜割りならぬゴーレム割り”


”これって修太朗がすごいの、それともあの魔剣?”


”どっちもだろ”


”メタルゴーレム斬れるのは東京では修太朗だけじゃね”


”斬れないっていうか斬らない。普通は刃が欠けるか折れる”




今日一日特に危ない事もなく無事に終わることが出来てよかった。


モンスターも結構数を減らすことが出来たし、こんな日が続くといいな。


いや、ダメだ。


大仁田さんには早く元気になって戻って来てもらわないといけない。



お知らせ

本日11/1 HJ文庫 モブから始まる探索英雄譚10が発売です。

買って~(作者の心の叫びです)

地域によっては来週以降順次新刊コーナーに並びます。

bookwalkerさんは今のシーズンにぴったりのSS付きです

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る