「びぎゅもたぁ!?(どうしてこうなった!?)」 呪力360で危険視される世界で鍛えすぎた俺、 ◤異例◢の呪力1万3584に到達。ラスボス扱いで草枯れる【るし、あ?(俺が、呪いの王?)】

馬路まんじ@「二周目モブ」連載中!

第一章:誕生、いずれ『校長』を超えし者

第1話はじめての出産!(こんにちは!)


「運がない人生だったな……草も生えねえよ」



 道端に転がりながら俺は思う。



「金のない家に生まれて、日々家計を助けるためのバイト漬けで勉強する余裕もなくて。当然大学にもいけず、高卒で最悪のブラック企業に入っちまって……」



 そこで疲れ果て、結果が今だ。


 民家も付近にない真夜中の帰り道。

 疲れ果てていた俺は爆走してくるクルマにぶつかり、地面に血だらけで転がっていた。


 ……もう幾ばくか経つが、救急車は来ない。



「ははっ……運転手の野郎、そのまま逃げていきやがったからな」



 もし今が真夜中でなければ、通行人が見つけてくれただろう。


 そもそもふらつくほど会社で酷使されていなければ、車を避けられたかもしれない。


 そしてもっと良い生まれなら、あんな会社に入ることもなくて……。



「あぁ、もう眠くなってきたな……」



 当初は感じていた痛みも、今はもうさっぱりだ。



「後悔しかない人生だったよ。はぁ……俺にもっと、運があれば……」



 あるいは、



「どんな不運も壊せるような、『力』さえあれば……――!」



 ――そのつぶやきを最後に、俺の意識は落ちていった。





 ◆ ◇ ◆




 そして。



「アナタ、生まれました……っ!」


「おぉ男の子か! よくやったぞ、無事に女の役目を果たしたな!」


「っ、女の役目、ですか……いえ、そうですね……」


「あぁよくやったよくやった!」



 気付けば俺は、見知らぬ男女に抱き上げられていた。



(は?)



 な、なんだ?

 なにがどうなっている?

 俺はたしかにクルマに撥ねられ死んだはずだが?



「ぁ、あうぅぁ?(あ、アナタたちは一体?)」


「おおっ、生まれたばかりだというのにもう泣き止んだ上、儂らを見て何やら喋り出したぞ? これは強く賢い子になるなぁ!」


「ふぁ!?(はぁ!?)」



 だ、駄目だ。

 舌が短くて全然回らない!


 それに、“生まれたばかり”だと?


 その口ぶりからしてもしや……俺って今、赤ん坊になっちまってるのか!?



「励めよ、我が子よ。お前は呪術師の名家『大文字だいもんじ』一族の跡取りなのだからな」


「あぁ? るしゃぁ?(はぁ? 呪術師?)」



 この壮年の父親らしき男、一体何言ってんだ!?

 おいおいおい。パッパが中二病とかマジかよ。



「か、かれはじゃい……!(そ、そんなの草も生えないぞ……!)」



 舌ったらずすぎて言葉が変になってしまうが仕方ない(赤ちゃんだから)。


 いやこれ、さすがに何かのドッキリだよな? 舌は痺れさせられてるとかで。



「みずはらいっぺい……!?(俺は騙されてるのか……!?)」



 そう思ったがしかし、いつまで経っても『ドッキリ大成功』と札を出す者は現れない。


 それどころか、ふと手を見れば、俺の手は赤ちゃんの肉団子おててになっていた。


 これは完全に赤ちゃんだ……!



「みけ、ねこッ……!?(もしや、転生ってヤツなのかッ……!?)」



 驚愕する俺。そんなこちらに両親は気付かず、呪術とやらについて話していた。



「さて、この子が受け継ぐのは我が斬属性の『草薙呪法』になるか」


「それともわたくしの『破砕呪法』になるのか……」



 謎の会話をする両親。

 一体全体、俺はどんな世界に生まれちまったんだ!?



「びぎゅもたぁ~!?(どうしてこうなった~!?)」





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処女作です。変なところがあったら指摘してください。


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父さん仕事やめて、この作品で書籍化目指すんだ。

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