第一章:神の暇つぶし
第30話ーイチャイチャ
「ホントに落ち着いてる?はぁはぁ言ってるけど……」
「はぁはぁ……そんなことないわ……はぁはぁ……」
「むしろわざとだよね!?」
「なんのことかしら?」
まだ落ち着いていない綾華に心配する陽葵。
しかし、わざとらしくはぁはぁする綾華に陽葵はツッコミをいれると、私は何も知らないですみたい顔で綾華は首を傾げた。
「なんのことかしら?って……まぁいいや、それよりさ話戻るけど、最近の樹のどういう所がよかった?」
「ふむむ、そんなの全部に決まってるのだけど……謎解きの探索の時に本が取れなくて背伸びをしている樹かしら?鼻血が出るくらい可愛かったわ……」
呆れながら樹の最近良かった所を聞く陽葵に、綾華は全部と言い切りつつも探索の時のワンシーンを語った。
それは、綾華が探索を終え樹の所に行こうとした時に偶然見ることが出来た、真面目な低身長美少年が必死になって高い所に背伸びをしながら手を伸ばすという、貴重な萌えポイントだ。
「えぇ、何それ気になる……」
「スマホが合ったら写真に撮って壁紙にしてるレベルよ」
「してる、って……行動力凄いな!?」
綾華は樹の萌えポイントに興味を示す陽葵に詰め寄ると早口で喋り、例えの行動力に陽葵がツッコミを入れると勘違いをしているのか赤らめた頬に手を当てて照れる。
「へへへ、照れるわ……」
「別に褒めてないよ?!」
「……………………」
「無言やめてね?」
「ジョークよジョーク…………ジョークよ……」
「それジョークじゃない奴だよね!?」
別に褒めてないと陽葵にツッコミを入れられると綾華はあからさまにションボリして、無言のまま悲しそうに俯く綾華に陽葵があたふたすると綾華は笑ってジョークだと言うが、陽葵は綾華のテンションがガチのテンションのそれで驚きを隠せないでいた。
申し訳なさそうにあたふたする陽葵に、綾華はおかしそうにくすりと笑う。
「ふふふ、陽葵は可愛いわね。ちゃんとジョークよ?」
「もーーー!!!何故か申し訳ないと思ったあたしの良心返してっ!!!」
「陽葵の良心は私が頂戴した!返して欲しければ私を倒してみよ!はーはっはっ!ぐへ」
バシャーン!陽葵は綾華に飛びかかり、その反動で温泉のお湯は宙に舞うが、飛びかかった本人とその被害者は温泉に沈み、二人は温泉から頭を出すと手で顔についてる水を払う。
「ゴホッゴホッ!いきなり何するのよ、ゴホッゴホッ!」
「ふぁーーーーーっ!あはははは!いやさ、ムカついたからお返ししたんだけどさ、結構楽しいねコレ」
「やる側わね?!こっちは溺れるかと思ったわよ……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます