第14話

大輔、はじめ、さつきの三人は、ノートの力を駆使して日々の冒険を楽しんでいた。ある日、大輔は新しい道具を作るアイデアを思いついた。


「次は何を作ろうかな…」と大輔は独り言をつぶやいた。「よし、今度は不思議なグローブを作ろう!」


彼はノートを開き、グローブのデザインを描き始めた。描いたものがすぐに現実になるのを見て、大輔は満足げに微笑んだ。グローブは、手に触れるものを自由に操ることができる力を持っていた。


「これでいろんなことができる!」と大輔は興奮しながら言った。


彼は早速グローブを使って、部屋の中で試してみた。例えば、リモコンを空中に浮かせて自由に動かしたり、窓を開け閉めしたりすることができた。その力を楽しんでいると、突然インターホンが鳴った。


「誰だろう?」と大輔はグローブを外し、玄関に向かった。ドアを開けると、そこにははじめとさつきが立っていた。


「やあ、大輔。ちょっと遊びに来たよ。」とはじめが言った。


「お邪魔してもいい?」とさつきが尋ねた。


「もちろん、どうぞ。」と大輔は二人を招き入れた。


三人はリビングで談笑しながら過ごしていたが、はじめがふと大輔の部屋の方を見て言った。


「大輔、最近何か新しい道具作った?」


「うん、実は…」と大輔は少し躊躇いながら答えた。「新しいグローブを作ったんだ。これを使うと、手に触れるものを自由に操れるんだよ。」


「すごいじゃん!」とはじめが興奮気味に言った。「ちょっと見せてくれない?」


「うん、いいよ。」と大輔はグローブを持ってきて、二人に見せた。


「これがそのグローブか…」とさつきが興味津々に言った。「どうやって使うの?」


「こうやって…」と大輔はグローブをはめ、テーブルの上にあった本を空中に浮かせてみせた。「こんな感じで自由に操れるんだ。」


「わあ、すごい!」とはじめとさつきが口を揃えて言った。


三人はその後もグローブの力を試しながら、いろんな遊びを楽しんだ。部屋の中を飛び交う物たちに大笑いしながら、彼らの絆はさらに深まっていった。


その晩、大輔はベッドに入りながら、ノートの力について思いを巡らせた。彼の創造力は尽きることなく、新たなアイデアが次々と浮かんでくるのだった。


「明日は何を作ろうかな…」と大輔はつぶやきながら、目を閉じた。


翌日、学校で三人は再び集まり、次の冒険の計画を立てていた。さつきが提案したのは、「もっと大きなプロジェクトに挑戦しよう」というものだった。


「例えば?」と大輔が尋ねた。


「うーん、何か街全体に影響を与えるようなものとか?」とさつきが答えた。


「それは面白そうだな。」とはじめが賛成した。「でも、どんなものを作るか具体的に考えないと。」


「そうだね。何かみんなが驚くような大きなものを作りたい。」と大輔は意気込んだ。


三人は放課後、再び大輔の家に集まり、大きなプロジェクトについて話し合った。アイデアを出し合い、議論を重ねる中で、一つの斬新な提案が浮かんだ。


「どうせなら、空を飛べる乗り物を作ってみない?」とはじめが言った。


「それいいね!」とさつきが賛成した。「でも、どうやって作るの?」


「まずはデザインから始めよう。」と大輔は言った。「ノートに描けば、それが現実になるんだから。」


三人は一緒にノートを開き、空飛ぶ乗り物のデザインを描き始めた。翼の形やエンジンの配置、操縦席の位置など、細かい部分までこだわりながら描いていった。


「こんな感じでどうかな?」と大輔は完成したデザインを見せた。


「すごい!まるで本物の飛行機みたいだね。」とはじめが感心した。


「よし、これをノートに描いて現実にしてみよう。」と大輔は言った。


ノートに描いた瞬間、目の前に空飛ぶ乗り物が出現した。その姿はまるで夢のようで、三人は驚きと興奮で胸を躍らせた。


「これで本当に空を飛べるんだ。」と大輔は嬉しそうに言った。


「早速試してみよう!」とはじめが叫んだ。


三人は乗り物に乗り込み、エンジンをスタートさせた。プロペラが回り始め、乗り物はゆっくりと浮かび上がった。彼らの冒険は、ついに空の上へと続いていった。


「すごい!本当に飛んでる!」とさつきが歓声を上げた。


「これなら、どこまでも行けるね。」とはじめが興奮しながら言った。


「そうだね。これからどんな冒険が待っているのか、楽しみだ。」と大輔は微笑んだ。


三人は空を飛びながら、次なる目的地について話し合った。ノートの力を使って、彼らの冒険はますます広がり、新たな挑戦が待ち受けているのだった。

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