第43話
異様なノリと勢いのまま芋飴
「では、『発案者:ミーシャ、監修:パイク=ラック、ガルフ=トング、マリイン=リッジ、ファイン=ロック、リンド=バーグ以上五名、申請者:ジョー=エーツ、区分:食品、登録名:【鉱夫飴】』 これで登録に掛ける」
リンド=バーグさんが嬉々としながらそう宣言する。\\ パチパチパチパチ // と、どこからともなく拍手があがり「イェーイ!!」「ハーイ!!」「ウィー!!」などの声と共にハイタッチが繰り返される。
「皆さん、おめでとうございます」
ノリについて行けなかったのでそう言っておくと、「最大の功労者はミーシャだろ!!」と突っ込まれ揉みくちゃにされた。
「【鉱夫飴】がジョー=エーツ申請というのがキモよ、キモ。鉱帝系の氏族が鉱山に関係していそうな物品を登録申請しても誰も怪しまんわい」
そう言いながらパイク=ラックさんが悪い笑みを浮かべる。
「あの…、ボクも関わっちゃってるんですよね……?」
「本来なら全項目ミーシャで登録したいところじゃがな。ミーシャが面倒なことにならぬ様、連名で誤魔化すんじゃよ。
フッフッフッ、この前の冷却エールの礼じゃよ…、と呟くパイク=ラックさん。それ絶対、礼じゃなくてイヤガラセです。
「ミーシャ、【鉱夫飴】以外にも【
ガルフ=トングさんが悪い大人の笑顔で更に俺を追い詰めてくる。流石に転生者なのは絶対に秘密だとして、まだ見せていないのが水飴本体と重金属除去済み岩塩と分離済みの重金属。ごく普通の研磨済み鉱石類と割れてしまったバサルトタートルの甲羅。後、超ヤバい物として魔力を回復させてしまった研磨済み魔石がある。
「ミーシャ、本当にヤバいものが出て来ても俺達は今更驚かないからな。この半月超、俺達がどれだけミーシャに驚かされたと思ってる?それとだな、ミーシャが望むなら養子にでも庇護氏族にでも出来るからな。将来、氏族名無しで困る云々は無いから安心しな」
ジョー=エーツさん、ごめんなさい。俺ね…、まだまだヤバい物を持ってるんです。見せたら絶対驚きます。下手したらパイク=ラックさんの寿命がゴッソリ減ります。
「抜け駆けする気か、ジョー=エーツ!!俺だってミーシャの養親になりたいし、庇護氏族も立候補したい。俺がもう20歳若かったら交際だって考えたかもしれん」
マリイン=リッジさんが声を荒げた。それを合図に全員が養親だ庇護氏族だと騒ぎ出す。うん、この騒々しいおっさんドワーフ達、いつ見ても仲良しだよなぁ…。
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