愛を知り、愛に泣く

愛美

愛を知り、愛に泣く

冷めきった

冷房の効いた部屋に独り


貴方への気持ちだけを

ただ温めていた


どれだけ愛を注いでも

それ以上に

冷めていく


愛が終わる音がした

何かが割れる音がした


不協和音が聞こえてきて


逃げろというばかりに

耳の中で響いた


耳を塞げばよかった


まだ貴方を

留めていたかった



冷房は

何も気にせず

冷えきった体を

突き刺した


F i n .

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

愛を知り、愛に泣く 愛美 @hubuki0610

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ