ユア

第5話

仕事終わり…いや終わらない!キャバ嬢の方が早く帰る!


隼人はやと!住職に呼ばれたから帰らないといけない!」


「はぁー?ふざけんな。片付けしろ」


「いや、まずい!帰る!」


「あ、おい」


慌てて外に飛び出しながら電話する。


「今外出ました。バックは白です」


ワン切りしとく。

裏口から出ると、すぐに悠星さん発見。


「おせーよ」


悠星さんの真っ暗服コーデ。怪しすぎる。


「まっすぐ歩いてる。行くぞ」


まじストーカー。


ユアさんの後から歩く。特に寄り道とかもしないようだ。


「…なるほど、家はわりと職場に近い」


「…で、見えました?」


「あぁ。弱ってる。なにか嫌なことがあったら、よくないな。親父から聞いた話だと、妙なホストに金取られたとか」


「えーそれサツの出番では?」


「まぁ、それはそれ。これはこれ」


「なんすかそれー」


「しばらく見張るぞ」


「え」


「彼女はこれから出かけるかわかるか?」


「知らないっすね」


「んじゃ、明日は出勤?」


「はい」


「朝は何時起きなんだろな」


「知らないす」


「なら朝8時頃から張り込み」


「えー俺じゃなくて悠星さんやって!」


「お前もやれや」

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