第19話「グリフォンとはじめてのキャンプ②」

 アルブレヒトはえだあつめると、ひとつの場所ばしょにまとめました。


魔法まほうをつけるね」


 アルブレヒトはそういうと、えだにむかってしました。



「いのちのかて、いのちのかて、ほのおよ! あらわれろ!」


 アルブレヒトのにオレンジいろほのおかびあがると、えだにむかってしずかにちていきました。



「よおし、がついた」


「きみの」



 レンがいいました。



「きみのほのおはきれいだね」


「そうかなあ」


 アルブレヒトはれました。



「あかくて、おおきくて、まるくて」


 レンはしながらいいました。



「それは、アルブレヒトのエーテルのはなし?」


 グリフォンがいいました。


「なあに、エーテルって」


 レンがききました。



「エーテルは、たましいきらめきなんだよ」



 アルブレヒトがいいました。



「それより、はやくごはんべようよ」


 グリフォンが駄々だだをこねました。ほうっておくと、また逆立さかだちしてしまいそうです。



「そうだね。グリフォンさんは、トリの串焼くしやき、べれそう?」


「ぼく、トリ、ダイコウブツなんだ!」


 グリフォンはかがやかせました。


「なるほど、エーテルがきらめいてる! きみはオレンジいろなんだね」


 レンはほほみながら、串焼くしやきを焚火たきびにおいていきました。



「もうすこしだけいてあるから、温かくなったらたべよう」


「こっちのはなあに?」



 アルブレヒトはカゴをみつめました。



「ブドウのジュースだって」


「ジュース! ぼくも、のみたい!」



 グリフォンは我先われさきだれよりもさき)にとしました。



「グリフォン、きみがもえちゃうよ!」



 レンはあわててグリフォンをおさえました。


「グリフォンの丸焼まるやきなんて、だれべたくないよ。トモダチだからね」


 すると、グリフォンがいいました。



「アルブレヒトのほのおは、トモダチをいたりしないよ」



 そういうと、グリフォンは羽根はねほのおちかづけましたが、羽根はねけません。



「あっついけどね!」


調整ちょうせいしてるけれど、もう自分じぶんから危険きけんなことはしないでね。レンは真似まねしないでよ」



 アルブレヒトは呆れながら、トリの串焼きをほおばりました。



「あ、ずるい! ぼくも!」


 グリフォンも器用きようつめでつかみると、串焼くしやきをほおばりました。


 二人ふたり様子ようすをみながら、レンもトリの串焼くしやきを見つめるとじました。



「どうしたの、レン」


 アルブレヒトがいいました。



いのち感謝かんしゃをしているんだ。トリさんのね」



 そういうと、レンはいいました。



「いただきます」



 それをみて、アルブレヒトとグリフォンもじていいました。



「いただきます」


「いただきます」



 三人さんにんたのしく食事しょくじをして、アルブレヒトとグリフォンはブドウのジュースをみました。


 レンだけはブドウのジュースをみませんでした。


「レンはまないの?」


 アルブレヒトがいいました。


「うん、むかしブドウはぼくにとって、どくだったの。だからみにくいんだ」


「こんなに、おいしいのに」


 グリフォンがいいました。


自分じぶんきでも、相手あいてきかはわからないよ。でも、それをそういうものだと、れてしい。ちがっていても、いいんだって」


 そういうと、レンはほのおまわりでおどってせました。


 アルブレヒトもほのおまわりで、レンと一緒いっしょおどってせました。



 すっかり太陽たいよううみしずんでいきました。



=====



 どんな おどりかな?  みんなも そうぞうして おどってみてね!



 つづきはまたこんど、だよ!



 をいれたりは絶対ぜったいにしないでね!

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